カシオ計算機と凸版印刷は11月6日、中小型ディスプレイ事業に関して協業することで合意した。
カシオが中小型ディスプレイ事業に関する新会社を設立し、株式の一部を凸版印刷に譲渡する。これまで両社で共同開発を行っていた有機ELディスプレイの早期量産化を目指す考えだ。
新会社は、現在カシオが製造・販売する中小型TFT液晶ディスプレイに、新たに有機ELのラインアップを加えることにより、中小型ディスプレイ事業の競争力を強化していく。
カシオは、中小型TFT液晶ディスプレイ事業に関連する技術・製造設備とともに、TFTによる有機EL駆動技術を持つ。凸版印刷は、印刷法による高品質な有機ELディスプレイの製造に欠かせない微細加工技術を得意としている。
両社の技術を用いて、高品質・低コスト化が可能な有機ELディスプレイを早期に量産化し、カシオの中小型液晶ディスプレイ事業ノウハウを生かして、有機ELディスプレイの用途開発を行い、カシオの既存顧客を中心に早期の販売開始を目指す。
中小型TFT液晶ディスプレイについても、引き続きカシオの技術を用いた高性能、高品質製品の開発・販売を行う。