ハリマ化成は11月30日、星光PMCとの間でロジンサイズ剤事業に関する業務提携を行うと発表した。
製紙用原料のロジンサイズ剤については、中国産ガムロジンをはじめとする原材料価格の高騰と国内紙生産の減少によって、2社ともに事業継続するための収益確保が難しい状況になっている。製品の安定供給や顧客サービス維持のためには生産コスト改善が課題となる。
業務提携の範囲は、ロジンサイズ剤の最適生産体制の構築や使用原料の共同調達。具体的にはロジンサイズ剤の生産・物流コストを最小化するために、相互生産委託をはじめとする最適生産体制構築の検討や実施を共同して行う。2社は原料価格や調達の安定を目指して、ロジンほかの原料に関して共同調達を図る考えだ。
ロジンサイズ剤の主要原料であるロジン(まつやに)は、日本では中国産の輸入天然ガムロジン(CGR)と、製紙用パルプ生産時の副産物である粗トール油から工業的に生産されるトール油ロジン(TOR)が使用されており、ハリマ化成は日本唯一のTOR製造企業。