三菱重工業は6月29日、印刷・紙工機械事業を担う専業の新会社、三菱重工印刷紙工機械が7月1日から営業を開始すると発表した。
同社の印刷・紙工機械事業と、同事業の販売・アフターサービスを担当してきた三菱重工印刷紙工機械販売を統合する100％出資会社。厳しい市場環境の変化に対応した俊敏な事業体制を構築するのが狙い。
新会社は、同社の印刷・紙工機械事業を会社分割により100％出資子会社の三菱重工印刷紙工機械販売に承継させて同日発足。商号を変更して営業を開始する。資本金は100億円。本社を広島県三原市（旧 紙・印刷機械事業部敷地内）に置き、枚葉機・輪転機などの商業用印刷機や紙工機械の設計、製作、販売からアフターサービスまでを手掛ける。
印刷・紙工機械市場は、世界的な経済危機の影響で設備投資が急激に減退し、市場の低迷が続いている。そのため、今後成長が期待される新興国市場で拡販を図っていくためには、競合他社に対抗できる製販一体の専業組織の早期立ち上げが急務と判断した。
三菱重工の中量産品事業の一つである印刷・紙工機械事業はこれまで、国内外の印刷・包装業界にトップブランド商品を供給してきた。今回の専業新会社発足を機に、多様な顧客の要望に的確に応える開発戦略や地域市場戦略を機動的に展開していく考えだ。
