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フェデックス/温度管理輸送体制を強化

2010年07月01日/3PL・物流企業

フェデラル エクスプレス(フェデックス)は温度管理輸送市場での需要拡大を見込み体制を強化している。

温度管理輸送のターゲットになる医薬品市場は年々拡大しており、1999年比で2.5倍となり、2009年は37%の成長が見込まれている。2014年には1.1兆ドルの市場規模に達する見通しだ。日本は米国に次ぐ第2の市場であり、輸送需要が急速に増大している。

<記者会見に臨む尾高医薬品・ヘルスケア産業セールス部部長>
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これにともない、温度管理輸送市場は、全世界で29%成長し、アジアでは2011年には2008年比で50%増の15億ドルに達する予測だ。

背景にあるのは、特許期間満了のピークを迎える、いわゆる2010年問題を背景とする新薬開発の促進によって、治験薬における温度管理輸送市場需要が増大することや、国内市場成長率が2~3%で安定していることに加え、薬価制度や世界的なM&Aなどが挙げられる。

温度管理輸送市場に不可欠な要素は、時間厳守、集荷から配送までの輸送管理、温度管理輸送の実績、緊急時の対応となっている。これらの課題に対して、フェデックスは、時間厳守のエクスプレス輸送によって北米アジアの主要都市では翌日午前中、欧州主要都市においては翌々日配送を実現。ドアツードア一括輸送のほか、温度管理専用コンテナなどの手配、24時間モニター温度管理・バックアップといったソリューションを提供する。また、米国においては温度管理輸送が可能なトラック400台を有している。

<フェデックスのソリューションは大きく分けて4点>
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航空保冷コンテナについては、ドライアイスタイプコンテナのほかに、バッテリータイプコンテナを用意。自動車搭載と同等のバッテリーを装備し、4度~25度の間でプラスマイナス1度調整ができ、最長100時間管理できるのが特徴だ。植物油の挿入によって温度を保つ、グリーンボックスに加え、顧客のニーズに応じたカスタマイズド・パッケージによって保冷を行う。

また、事前の通関書類確認のために、米国では専門スタッフがFDA担当当局の事前審査を手配する。自社保有航空機においては、外気温の影響を減少させるため、搭載ポジションによって20度や4.5度など設定温度を変えている。

<国際保冷輸送用コンテナの内部>
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<コンテナのバッテリー部分>
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同社は6月30日から7月2日の3日間、東京ビッグサイトで開催される製薬・化粧品業界アジア最大の医薬品製造・製剤機器・技術の展示会「第23回インターフェックス ジャパン」に、初めて出展。同社の温度管理輸送サービス「フェデックス・ヘルスケア・ソリュ-ション(FedEx HealthCare SolutionsTM)」で活用している、ヘルスケア・医薬品業界向けの温度管理輸送専用コンテナや梱包資材をはじめとしたプロダクトを展示する。

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