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三菱重工/地球温暖化防止のコンテナ船の設計を完了

2010年10月14日/CSR

菱重工業は10月14日、地球温暖化防止に貢献するニュー・パナマックス型コンテナ船の概念設計を完了したと発表した。

空気を船底に送り込み、泡の力で船舶と海水の摩擦抵抗を低減させる独自の「三菱空気潤滑システム(MALS)」を核に、最新鋭の高効率な船型や推進機関などを採用して、従来船型に比べCO2排出量を35%削減する。ニュー・パナマックス型は2014年に拡張工事の完了が予定されているパナマ運河を通過できる最大船型。

新コンテナ船の呼称は「MALS-14000CS」で、MALSを搭載したコンテナ積載量1万4000個(20フィートコンテナ換算)のコンテナ船を呼称で表している。同社はMALSを日本郵船グループの日之出郵船に運航のモジュール運搬船「YAMATAI」に初めて搭載し、約10%のCO2削減効果を見込んで実船検証中で、今回の14000CSへの搭載は、このMALS技術展開の第2弾となる。

CO2の削減効果は、MALS搭載により従来船型に対し10%を削減する。新たに開発した抵抗の少ない高性能な船型に、船橋の前方配置、煙突の船尾配置、居住区下部へのコンテナ積載スペースの配置を考慮し、積載コンテナ数を増加させ、加えて新2機2軸推進装置を採用することにより24%削減した。

さらに電子制御機関や排熱回収装置の組み合わせにより5%を削減している。最終的には船全体で35%のCO2排出削減を達成している。

排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)対策装置やバラスト排水処理装置も搭載し、環境対策を重視した設計とした。

国際海上輸送においても地球温暖化抑制への取り組みが強く求められており、国際海事機関(IMO)ではCO2排出抑制に向けた条約作りが進められている。MALS-14000CSは、効果と実現性を兼ね備えたCO2削減技術を結集することで温暖化防止に貢献する製品となっている。

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