凸版印刷（株）は9月27日、図書印刷（株）の第三者割当増資を引受けることを決めた。これにより、図書印刷は凸版印刷の連結子会社となる。
同社の取締役会は、取締役9人のうち5人が凸版印刷出身者で構成。今後、同社が持つ書籍印刷事業に関する小ロット・短納期生産などの技術ノウハウやスキル活用による収益性向上、グループ内の最適生産体制構築を目指した生産拠点再編などに取り組む。
凸版印刷では「図書印刷にとっては凸版印刷グループの総合力を活用することにより、原材料などの調達力強化や物流面での一層の効率化を通じた収益性向上が可能となり、グループ全体の中長期的な競争力の維持・強化、企業価値の増大に資するものと期待している」としている。
なお、図書印刷は、都内4か所に分散している事業所を集約し、本社新社屋を建設、営業・生産・管理部門の連携強化による意思決定の迅速化と作業効率の向上を図るとともに、不動産賃借料と物流コストなどを削減し、収益体質の改善に努める。
売上高の7割を占める出版印刷のマーケットのマイナス成長が続く中、同社は「小ロット・短納期・高品質」体制を構築することにで、業容を拡大してきた、としている。
