花王は6月4日、グループのカネボウ化粧品と物流拠点を統合し、共通取引先への花王の家庭品・化粧品、カネボウ化粧品のグループ内共同配送を開始したと発表した。
2007年11月から順次、関西エリア、北海道エリアで統合を進めていた。08年10月には東北エリアで東北センターを開設する計画で、今後、2010年を目標に全国各地で物流拠点の統合と共通取引先へのグループ内共同配送を進める。物流のシナジーとして、2010年までの累計で約50億円程度のコスト削減を目指す。
物流拠点統合とグループ内共同配送は、花王・カネボウ化粧品両社の拠点、物流システム、物流子会社といった物流インフラを有効活用するのが狙い。カネボウ化粧品の物流拠点を花王グループ全体の物流拠点整備計画と連動させ、外部倉庫の賃貸料や荷役料を削減するとともに、花王の持つ家庭品の配送ルートを活用し配送費の削減を図る。
既に関西エリアの関西センター(2007年11月12日稼動、化粧品統合型)と北海道エリアの石狩センター(2008年3月10日稼動、家庭品化粧品統合型)では拠点統合を完了した。今後も花王の家庭品・化粧品、カネボウ化粧品を統合する「家庭品化粧品統合型」、花王の化粧品、カネボウ化粧品を統合する「化粧品統合型」のいずれかで、物流拠点の整備を進める。
また入出荷やピッキングなどを制御する物流システムの標準化を図り、シナジーを一層高めるとともに、全国の小売店へ均一の物流サービスを提供、誤納・遅納の最小化に取り組む。環境面でも、花王・カネボウ化粧品のグループ内共同配送を通じ、物流における二酸化炭素排出量の削減を目指す。
■物流統合拠点の概要
<関西エリア>
名称:関西センター
稼動日:2007年11月12日
住所:兵庫県神戸市須磨区弥栄台3-16-4
統合形態:化粧品統合型(花王の化粧品、カネボウ化粧品)、カネボウ化粧品の関西センターを拡張し、花王ソフィーナの八尾センターを移転。
敷地面積:8600平方メートル
配送エリア:関西、四国、中国地方の一部
<北海道エリア>
名称:石狩センター
稼動日:2008年3月10日
住所:北海道石狩市新港南2-718-6
統合形態:家庭品化粧品統合型(花王の家庭品・化粧品、カネボウ化粧品)、花王石狩ロジスティクスセンター内にカネボウ化粧品の北海道センターを移転。
敷地面積:3万5000平方メートル
配送エリア:北海道全域
<東北エリア>
名称:東北センター
稼動日:2008年10月
住所:宮城県柴田郡村田町大字村田字西ヶ丘13
統合形態:化粧品統合型(花王の化粧品、カネボウ化粧品)
敷地面積:1万7600平方メートル
配送エリア:東北全域
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花王・カネボウ化粧品/物流拠点統合、グループ内共同配送開始
2008年06月05日/SCM・経営
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