日本郵船(株)は、お客さまのサプライチェーン構築を支援するための物流管理システム「NEXT」を開発、導入した。
これまでの物流管理システムは、受発注管理、輸送進捗管理、在庫管理など機能ごとに開発してきた。「NEXT」は、日本郵船関連会社の(株)NYKシステム総研が日本ユニシス(株)とともに、お客さまの利便性を考慮して一つのシステムに統合して提供するもの。
企業活動のグローバル化にともない、昨今、「国際一貫輸送」、「VMI(Vendor Managed Inventory)」、「三国間取引」など国際間の物流ビジネスモデルは、これまでにも増して複雑化しており、お客さまの物流システムに対するニーズはますます多様化している。
このような状況に、ロジスティクス事業者はお客さまごとに異なる複雑なニーズに対応するため、個別のお客さまごとにシステムの構築やカスタマイズを実施してきたが、運用を開始したNEXTは、お客さまごとのカスタマイズも容易であり、多様なビジネスモデルに柔軟に対応できることが大きな特徴。
機能別の主な特徴
1.高度な情報検索機能を提供
インボイス番号や発注番号など、任意のキーワードであらゆる検索が可能。
2.輸送在庫と手元在庫の一元管理が可能
品目ごとに、輸送在庫、手元在庫、出荷予定などの在庫管理を一元的に把握。
3.発注情報の進捗管理も実現
個々の発注に関する進捗状況(船積み、到着、倉庫納入など)を管理する機能を装備。
4.情報通知機能を装備
輸送スケジュールの変更や、安全在庫水準割れなどの通知機能を装備。
また、倉庫管理システムなどの業務システムやお客さま業務システムとのEDIによるデータ交換機能、そして多言語表示機能なども備えている。
なお日本郵船および日本ユニシスは、多額の初期投資を必要とせずに短期間でお客さまのサプライチェーン最適化のために必要な物流システムを構築できる“NEXT”を両社共同で、一般のロジスティクス事業者向けにも販売していくことを検討している。