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物流ITの課題/配送計画は標準化、WMSはリアルタイムな在庫管理

2011年02月03日/SCM・経営

NECシステムテクノロジーは、物流や配送、物流システム(TMS/WMS)に関するリサーチ結果を公表した。

<今後の物流業務への取り組み見通し>
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<会社の業務別 今後の物流業務への取り組み見通し>
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リサーチ結果によると、特徴的な傾向がいくつか挙げられているが、その一つに「今後の物流業務への取り組み見通しについて」では、一部外部(委託、3PL)の予定の回答が増加傾向となった。「一部外部(委託、3P)で行う予定」が約42.7%と最も多く、「すべて外部(委託、3PL)で行う予定」を含めると、51%を占めた。逆にすべて自社で行うは29.3%だった。

<物流業者選定時の選定ポイント>
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<会社の業態別 物流業者選定時の選定ポイント>
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物流業者選定時の選定ポイントでは、「運賃や保管料などのコスト」が最も高く70.3%を占めた。次いで「運送スピード」「トラブルへの対応」「スケジュールの安定性」がいずれも40%以上となった。会社の業種別にみると、卸売業で「運賃や保管料などのコスト」が最も高く、87.0%を占めた。「スケジュールの安定性」が高かったのが、小売・サービス業の52.0%、「物流量に対する供給能力」が高かったのは運輸・倉庫業42.6%だった。

<配送計画の課題>
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<会社の業態別 配送計画の課題>
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配送計画の課題では、最も多かった回答が「配送計画プランナーがベテランの専門業務となっており、標準化されていない」で、45.4%を占めた。次いで配送計画の立案に時間がかかる」が34.6%となった。会社の業態別では運輸・倉庫業では「~標準化されていない」がトップ(50.0%)ながら、卸売業は「配送計画の精度が低い」が46.1%がトップの結果だった。

<輸配送管理システム(TMS)機能の重要性について>
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輸配送管理システム(TMS)機能の重要性では、約7割が「配送計画の最適化シミュレーション機能」「基幹システムとの連動」「リアルタイム配送進捗管理」「請求・支払い運賃計算」「運賃シミュレーション」が重要、やや重要とした。「改正省エネ法報告」「多言語対応」では他の項目に比べ低い結果となった。

<倉庫・在庫管理システム(WMS)における課題>
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<会社の業態別 倉庫・在庫管理システム(WMS)における課題>
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倉庫・在庫管理システム(WMS)の課題では、最も多かった回答が「リアルタイムに在庫を管理したい」で58.3%だった。「商品・数量・ロットなど細かく在庫管理したい」が44.7%で続いた。会社の業態別では、小売・サービス業で「リアルタイム~」が7割近くを占め、「輸配送管理システムや販売システムなどとの連携による効率アップ」が50.0%だった。

<倉庫・在庫管理システム(WMS)機能の重要性について>
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倉庫・在庫管理システム(WMS)の機能については、「リアルタイムな在庫管理」が最も多く、重要とやや重要で88.7%となった。次いで、「基幹システムとの連携」「複数荷主(名義)管理」「複数拠点の一元管理」「作業進捗管理」が上位を占めた。「マテハン連携」「多言語対応」などは低い数値となった。

なお、リサーチの調査期間は2010年12月14日から12月16日の3日間。現在勤務先で物流に携わる人を対象に、全国の300人(荷主企業、荷主企業だが物流業務も行っている、物流事業者を各100人)にインターネット定量調査を行ったもの。

回答者のプロフィールは、役職別で、社長・役員・管理職で約6割を占め、会社の規模別では100人未満が36.3%、100人から999人が37.7%で全体の7割以上となった。会社の業務別では製造業が36.0%、卸売業が18.0%、小売・サービス業が16.7%、運輸・倉庫業が20.3%、その他が9.0%だった。

■2011年リサーチ結果(抜粋版)
http://www.necst.co.jp/product/uf/

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