ANAが1月31日に発表した2012年3月期第3四半期決算によると、国内線貨物収入は254億円(前年同期比3.7%増)、国際線貨物収入は671億円(3.2%増)となった。
国内線貨物は、震災影響のもと北海道路線を中心とした陸送からの代替需要が発生したことに加え、11月からのボーイング787型機の投入による供給量拡大効果もあり、輸送重量は前年同期実績を上回った。
国際線貨物は、震災による電機・自動車部品等のサプライチェーンヘの影響により航空貨物輸送全般の需要減が懸念されたが、当初予想を上回る生産回復となった。
夏場以降の過去最高水準の円高による海外への工場生産シフト等により、日本発輸出航空貨物を中心に厳しい市場環境となるなか、三国間輸送貨物の取り込みにも努めた。
輸送重量は前年同期を上回ったが、足元の需要は弱含んでおり、単価も下落基調となっている。