ヤマトHD/大都市部で宅急便、当日配送実現へ

2012年08月02日 

ヤマトホールディングスは8月2日、「DAN-TOTSU経営計画2019」の進捗状況と今後の展望を発表した。

業務基盤改革として、ネットワークの進化、業務(作業)の改革、クロネコメンバーズ(フルデジタル化)などを挙げ、宅急便を当日配送とするプランを公表した。

「宅急便がデビューし、翌日配送になった時も画期的な事だったが、今後はさらなるサービスの向上に努め、大都市部での当日配送を目指す」とした。そのために、羽田クロノゲートの建設などでネットワーク環境を整備し、宅急便とロジスティクス事業を融合した取り組みを展開するとしている。

<ヤマトHDの木川眞社長(左)とヤマト運輸の山内雅喜社長(右)>
20120802yamato - ヤマトHD/大都市部で宅急便、当日配送実現へ

説明に立ったヤマトHDの木川眞社長は、「DAN-TOTSU経営計画2019」の趣旨を解説。コンセプトマップを示しながら、「顧客と社員、社会、株主」の4つの満足度をダントツにすることが創立100周年を迎える2019年に向けての目標だ」とし、「そのために、さまざまな改革を進めている」とした。

一つが事業構造改革で、事業構成の変革や商品サービスの進化、事業のプラットフォーム化を挙げた。意識改革を挙げ、ヤマト運輸創業のDNAを伝承していくとした。

生涯生活支援サービスの新たな取り組みでは、地域活性化・生涯生活支援のトライアルと行政との協業による地域活性化の展開例を示した。

地域活性化・生涯生活支援のトライアルでは、買い物支援、高齢者見守り、在宅医療、介護、防災、エコ、子育て、障がい者支援などを視野に入れ、民間の力を活用した公共サービスの効率化を目指す。これは、公共サービスの財政がひっ迫していることから、行政とタイアップして新しい公共を生み出す、とした。

そのためのヤマトのプラットフォームを構成するのが国内外のネットワーク、IT・LT(物流)・FT(決済)、セールスドライバー、クロネコメンバーズとしている。すでにこれらを利用し、行政と一体となった取り組みは東北の岩手県や京都府、神奈川県などで実践中と発表した。

ヤマト運輸の山内雅喜社長は、宅急便の進化について解説。

現在、台湾、シンガポール、上海、香港、マレーシアで宅急便サービスを展開しているが、1年間で扱い個数は3倍に拡大したとし、着実に成長しているとした。そのために、従業員教育に力を入れているとした。

ユーザーの利便性を高める「沖縄国際ハブ構想」では、沖縄が立地的にも北アジアのハブになりえるとし、全日空のハブ構想とヤマトの構想が合致したことで、協調体制を築いている。

国内宅急便の進化では、個人市場への戦略、中小口商流市場への戦略、大口商流市場への戦略を強化。個人市場では、サークルKサンクスとの取り扱い開始により、コンビニエンスストアでのシェアは70%になったと発表した。

「チーム集配」という新しい概念に基づいた生産性の向上にも触れた。これまで集配車が個人宅に止まり集配していた形から、地域内の一定の場所に止まり、そこから先はフィールドキャスト(パートの主婦など)と呼ばれる複数のメンバーで台車なり、自転車なりで集配を行う仕組み。個人宅では午前10時を過ぎると在宅率が極端に下がるという。そこで、10時までに一気に集配を済ませようとする考えだ。

「全国500店舗でトライアル中で、今期中には800店を目指す。ある程度人家が密集した場所でないと効果がないので、効果が確認されれば拡げていきたい」と話す。

ネットスーパーでの取扱量が伸びていることから、今後も注力するとしている。大手スーパーは独自にシステムを整えているが、中小地域スーパーでは、ネット環境の構築に多額の費用がかかる。ヤマト運輸のネット環境をインフラとして提供することで、取込を図る、としている。

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