ANAホールディングスが4月30日に発表した2015年3月期の業績で、貨物事業の売上高は国際線が1247億円(前年同期比19.1%増)、国内線が325億円(1.5%増)だった。
国際線貨物は、日本発北米・アジア向け自動車関連部品等の貨物が好調であったことに加え、拡大した旅客・貨物便ネットワークを活用し、アジア・欧州発日本向け貨物や、アジア・中国発欧米向け三国間輸送貨物の旺盛な需要を取り込んだ。
沖縄貨物ハブを活用したアジア域内の三国間輸送貨物やエクスプレス貨物を取り込んだ。
貨物便ネットワークでは、貨物専用機を1機追加導入して10機体制とし、5月から沖
縄-シンガポール-成田線、成田=ジャカルタ線を新規開設した他、需要に合わせて臨時便を設定した。
12月から日欧間においてルフトハンザカーゴAGとの航空貨物共同事業(ジョイントベンチャー)を開始したこと等により、輸送重量・収入ともに前期を上回った。
国内線貨物は、上半期は他社との競争激化の影響を受けたものの、宅配貨物需要や、日本各地と羽田空港発着国際線との接続貨物需要を取り込んだ。
10月以降は、臨時便を設定して季節毎の需要を取り込んだものの、台風の影響を受けたことに加え、九州発の生鮮野菜貨物需要が伸び悩んだこと等により、輸送重量については前期を下回ったが、単価が向上したこと等により、収入は前期を上回った。