JFE物流は12月17日、社船の老朽化更新のため建造を進めていた内航原料船(載貨重量5955t)が、警固屋船渠本社工場で就航したと発表した。
船は荷主であるJFEスチールの原料を安定的に効率良く輸送するための最先端技術を採用しており、将来を切り拓く期待を込めて「みらい」と命名した。
環境に配慮した最新省エネ技術を導入するため、ジャパン マリンユナイテッドに船体開発を依頼した。
推進装置には内航原料船では初となる二重反転プロペラを導入し、船型も同プロペラに適した最適船型とするため、船首部にノンバルバス形状、船尾部には整流フィンとラダーバルブを採用している。この結果、高いレベルでのエネルギー効率を実現する予定だ。
また、石炭やコークスなどの原料による化学反応により錆びやすい貨物艙隔壁と上甲板等の長寿命化を図るため、JFEスチールが開発した「石炭運搬船カーゴホールド用耐食鋼」を採用している。これにより通常の切替時期より長寿命化を図れるうえ、補修などメンテナンスコストの低減を見込んでいる。
さらに、高齢化進展に伴う将来の船員不足に備えて、今後女性船員が乗船することも考慮し居住環境をより快適に業務が行えるようトイレ、風呂、ランドリースペースなど女性専用エリアも整備している。
JFE物流は今後も内航船団のさらなる整備をタイムリーに進め、JFEスチールはじめ顧客の輸送効率化に最大限貢献していくとしている。