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帝国データバンク/景気動向、運輸・倉庫は2か月振りの悪化

2016年07月22日/調査・統計

帝国データバンクは7月22日、「景気動向調査(全国)」で、運輸・倉庫は1.5ポイント減と2か月ぶりの悪化となり、2015年11月以降改善せずと発表した。

ドライバー不足にともなう人件費上昇が継続するなか、原油価格の緩やかな高まりでガソリン価格が15週連続で上昇するなど、企業の費用負担が高まった。

また、熊本地震の影響に加えて、大手自動車メーカー系列サプライヤーの火災にともなう工場生産の停止なども悪化要因となった。

他方、4 月から燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)が6年半ぶりに0円となったことなどで旅行需要が回復してきたほか、中元ギフトの出荷シーズンにともない冷蔵倉庫業などは改善した。

業界別の運輸・倉庫企業の声では、現在は、「中元ギフトの出荷シーズンに突入し、7月いっぱいまでは季節商材の出荷で上向き(冷蔵倉庫)」「燃油サーチャージがなくなり旅行需要が回復している(一般旅行)」が良いと判断した理由。

悪いと判断した理由では、「ここ半年鋼材輸送量が落ちており、荷主より運賃・傭船料が下げられている(内航船舶貸渡)」「熊本震災の影響に加え、大手自動車メーカー系列サプライヤーの火災の影響にともなう工場生産停止の影響が大きい(一般貨物自動車運送)」「前年比で大幅に減少しており、熊本地震の影響と一般消費の冷え込みが顕著に表れている(一般貨物自動車運送)」が挙がった。

一方、先行きについては、良いとした声では、「秋から本格的に東京五輪関係の事業が動く(一般貨物自動車運送)」「海運不況は2015年末から2016年初めが底で、今後は緩やかに需給バランスが健全化に向かう(運送代理)」「選挙が終わり政治が落ちつけば、経済対策の効果と、消費税延期のプラス効果が出てくる(一般貨物自動車運送)」。

悪いとした判断した理由については、「英国のEU離脱問題や南米の不景気、急速な円高なども加わり、厳しい一年となりそう(港湾運送)」「乗務員不足による稼働率の低下は、年度内に下げ止まらない。1台当たり運送収入の伸びも鈍化傾向(一般乗用旅客自動車運送)」が挙がった。

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