DHLサプライチェーンは9月8日、オランダで実施したAR(拡張現実)技術の試験運用の成功を受け、ビジョンピッキング プログラムを次段階へと進めと発表した。
オランダでの試験運用後、DHLはパートナー企業であるGoogle社、Vuzix社、Ubimax社と共にビジョンピッキング ソリューションの改良に取り組み、世界規模で様々な産業分野への展開を開始し、AR技術の物流現場への適用をさらに一歩前進させる。
システムでは、ピッキング作業者が装着する新型のスマートグラスは、ピッキングした商品を台車のどこに置くべきかを視覚的に表示する。
ビジョンピッキングは、オーダーピッキング作業のハンズフリー化を実現し、作業スピードを高めるとともに、ミスを減らす。
スマートグラスは、年内にテクノロジー、小売・消費財、自動車などの様々な産業分野で試験的に活用される予定で、そこから得られたデータを基に、さらに広範囲への展開が可能かどうかを検討していく。
今回のパイロットプロジェクトは、本ソリューションの活用試験が初めて行われたオランダのベルヘン・オプ・ゾームにあるリコー社の倉庫を皮切りに、米国、欧州本土と英国の各地で実施予定。
DHLサプライチェーンのジョン・ギルバートCEOは、「ビジョンピッキングの試験運用を拡大し、お客様へ容易に提供できるソリューションへと高めていきたいと考えている。この技術は現場作業のデジタル化に向けた一歩であるというだけではなく、インダストリー4.0の実現に一歩近づくことを意味している。AR、ロボティクス、そしてIoTといった技術を積極的に試すことは、当社のDNAの重要な部分であり、今後もそうあり続けます」と述べている。