千葉県は11月10日、千葉港長期構想(案)を発表し、10~15年後の具体的な整備計画である「港湾計画」を検討していく。
葉港の将来像と貨物量では、千葉港全体の貨物目標取扱量を2013年1億5094万4000トンから長期構想目標年次の2047年に1億5932万3000トンを目指す。
千葉港の関連産業によってもたらされる千葉県への経済波及効果は年間約8.4兆円と推計。
県内の産出額の約2割を占めることとなり、千葉港が県内経済において大きな役割を担っていることを示している。雇用創出効果は約18万人と推計され、県内の従業者数の約1割を占める。
取扱貨物量が将来目標に到達すれば、その伸びに応じて経済波及効果も大きくなり、その効果は年間約9.0兆円(7%増)、雇用創出効果は約21万人(17%増)と推計した。
将来像の実現に向けた基本戦略では、ふ頭の再編・港湾機能の強化を進める。
千葉中央地区では、不足しているヤードを確保するため、千葉中央ふ頭と出洲ふ頭の間の埋立による港湾用地の確保を図り、ふ頭機能の再編を行う。
コンテナ貨物、完成自動車、RORO貨物を中心に岸壁、荷捌地、野積場等の再編を行う等、10項目。
葛南地区(葛南西部、葛南中央、葛南東部)では、臨港道路の東京方面への新設を進め、国道357号へのアクセスを複数確保することにより交通渋滞の緩和を図る。
併せて葛南中央地区と葛南東部地区を結ぶ臨港道路の新設を行い、葛南地区から千葉中央地区へのアクセス改善を図る等4項目を挙げている。
千葉中央地区の完成自動車流通拠点の強化では、ヤードの確保、大型船対応、洗車設備等の整備等を進め、首都圏向けの自動車供給基地及び輸出拠点としての機能を確保する。
検査整備施設、部品センター等関連施設の誘致を進め、拠点としての活性化を図る。
その他、千葉中央ふ頭コンテナターミナルにおける航路の拡大・多便化等機能強化、戦略的なポートセールス、後背地物流施設と連動した物流サプライチェーンの構築、成田空港物流機能と連携したSea&Airなど12項目を実現に向けた基本戦略と施策展開として挙げている。
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