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米フォード/インフォアのサプライチェーンソリューション導入

2017年01月23日/IT・機器

米インフォアは、米自動車メーカーのFord社が、インフォアのサプライチェーン実行管理ソリューションInfor SCEを、欧州の子会社Ford-Werke GmbH社を通じてヨーロッパ7か国で導入したと発表した。

Ford社は欧州10か所のクロスドッキングセンターでの商品の移送プロセスを自動化し、作業員やリソースを効率化する。

クラウドなため、パートナー企業もセキュアかつ快適にシステムにアクセスすることができる。

Ford社は、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、チェコ共和国、ハンガリー、英国にクロスドッキングセンターを所有している。

フランスのケルンやドイツのザールルイなどの倉庫では、生産供給の一貫性を確保するため現地のロジスティクスサービスプロバイダーが日々配送サービスを提供し、1日半の間に何百台ものトラックが出入りしている。

最終組み立て工程に部品がジャストインタイムに手配されるように、倉庫内の各ワークフローを完璧に連携しなければならないが、部品は、生産ライン内を循環する「マーケットプレイス」と呼ばれる場所に、バッファー在庫として半日以上置かれることはなく、ジャスト・イン・シーケンスで組み立てられる。

Infor SCEの導入によって、クロスドッキングセンターのプロセスは完全にデジタル化され、配送に関するスケジュールや数量を含む予測情報を事前出荷明細通知として受け取れる。

出荷元は、荷卸し地点とそれぞれの時間枠について通知を受け取り、入庫時点ですべての納品書がスキャンされ、配送計画に従ってクロスドッキングプロセスを経由して受け入れられる。

最終組立の場所が異なる大量の部品が配送された場合は、出荷準備のためにいくつかの仮置き場所に分けられる。

破損したパレットや取扱ユニットがあった場合には、Infor SCEの返品プロセスへデジタル報告処理され、破損品の苦情解決には、入庫時に写真を撮影してサプライヤへ送る必要があるが、デジタルワークフローで処理し、次の直送を始めることができる。

配送センターで一貫してスキャニング処理することによって、大部分は仮置きしなくてすむようになり、部品処理のスピードと精度が高まり、仮置き場所にある出荷指示待ちの部品は、スキャナーで積み荷処理が行われ、積み荷場所から電子的に取扱業者に割り当てられる。

Infor SCEは、出荷指示通知を受けると、最終組立工場に入庫予定の荷物について通知する。

Infor SCEは、プロセス全体を最適化するだけでなく、サプライチェーンの可視性も高め、Ford社は、オーダー履行の状況をリアルタイムに追跡し、供給のボトルネックとなる可能性をプロアクティブに発見し、対処できる。

サービスプロバイダーにとっても、作業員をより効率的に配置するうえで役立ち、プロセスが標準化されているため、新規プロバイダーの従業員でもすばやくシステムに慣れることができる。

Infor SCEが、すべてのクロスドッキングセンターで利用されることになれば、Ford社はすべてのロケーションにわたってプロセスやKPIを評価、モニタリング、ベンチマーク、最適化することが可能になる。

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