CBREは7月20日、三大都市圏(首都圏・近畿圏・中部圏)の2017年第2四半期の大型マルチテナント型物流施設(LMT)の市場動向を発表した。
今期の首都圏のLMTの空室率は5.1%に低下した。新規需要は9万6000坪で過去3番目の高水準だった。
エリア別の空室率は、国道16号エリアでリーマンショック以降の最低に並ぶ1.9%に低下。圏央道エリアでも、複数の大型契約により、15.5%に低下した。
東京ベイエリアは横ばい、外環道エリアは新規供給の影響でやや上昇。
近畿圏LMTLMTは、過去3番目となる新規需要5万坪が創出されたものの、7万坪の大量供給には追い付かず、空室率は18.4%に上昇した。
中部圏LMTは、2四半期続いた大型供給により、空室率は前期の8.5%から18.0%に上昇。しかし、需要は堅調で、今期下期には供給もないため、空室率は今後低下の見込みとしている。
CBREインダストリアル営業本部の佐藤亘首都圏営業部長は「テナントの吸引力は物件ごとに格差がみられるようになった。人材確保や効率的な庫内オペレーションに適した物件では、竣工前の早い段階でもテナントが決定している。一方で、雇用難が想定される立地や賃貸面積の選択肢が限定的な多層階物件では、引き合いが弱い」とコメントしている。
CBRE IM/千葉県市川市と船橋市で計4.5万m2の物流施設開発用地取得