ヤマトロジスティクス(YLC)とヤマト梱包技術研究所(YPTI)は11月13日、ネオポストグループ(フランス)から購入した三辺自動梱包機を厚木ゲートウェイに導入し、新たな法人向けソリューションの提供を開始すると発表した。
ヤマトグループは、2013年に「バリュー・ネットワーキング」構想を発表し、これまで厚木・中部・関西の各ゲートウェイ、羽田クロノゲート、沖縄国際物流ハブなどのスピード輸送ネットワークの構築を進め、物流で付加価値を構築しようとしている。
新たな付加価値機能として、輸送分野で梱包資材の開発を行っているYPTIが、ネオポストグループから購入した三辺自動梱包機を厚木ゲートウェイに導入し、資材の調達から一貫したサービスサポートを行うことで、梱包作業の生産性向上、商品サイズに合った最適梱包などの新たな付加価値を法人の顧客に対して提供するもの。
提供できる新たな価値は、従来の人の手での梱包と比較し、約10倍の生産性向上が可能となる。また、自動梱包から、送り状の発行・貼付けまでの作業を全て自動で行う。
常に商品の三辺(縦・横・高さ)を計測した上で梱包するので、商材の形状に合った最適な梱包を行う事ができ、結果、緩衝材の削減など環境負荷軽減を実現する。
また、事前に梱包資材の準備が不要となり、梱包資材の保管スペースが削減される。
梱包サイズを適正化することで、積載効率の向上など運送負荷の低減が可能となる。
ヤマトロジスティクスの本間耕司社長は「三辺自動梱包機導入の大きな効果は、きちんとサイズを採るということ。ややもすれば、これまでいい加減だった点も否めず、導入によって正確なサイズが採れる。それとともに、きちんとした価格も実現する。これまで、過剰梱包などで空気を梱包して運んでいたことを考えると、積載効率は増すものと考える。今後、導入によっての効果を見ながら、他のゲートウェイにも導入するかを検討していきたい」と話した。
ヤマト包装技術研究所の大下義美社長は「自動梱包機は数種類出ていますが、現在、三辺自動梱包機はネオポストグループのこのモデルと他社の計2機種しかなかった。その中で選んだもの。生産性10倍、1時間当たり最大456箱が可能で、1ミリ単位で三辺にぴったりの梱包箱が可能となった。緩衝材レスも実現した」と述べた。
なお、三辺自動梱包機とともに、音声システムによるウェアラブル端末によるピッキング作業も公開した。