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JDA、サトー/協業で、倉庫の未来の姿を示し、ソリューション提供

2017年12月05日/IT・機器

JDAソフトウェアグループとサトーは12月5日、戦略的なパートナーシップ契約を締結したと発表した。

<左からJDAソフトウェア・ジャパン尾羽沢功社長、JDAソフトウェア・グループ アミット・バッガ アジアパシフィック地域担当バイスプレジデント、サトーHD松山一雄社長兼CEO、JDAソフトウェア・グループ ギリッシュ・リッシ最高経営責任者>
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提携は国内プリンタメーカーとして初となるサトーのJDA公式ハードウェアパートナー提携と相互の販売協力提携を含むほか、技術提携によって、JDAの倉庫管理システムおよび倉庫労務管理ソリューションをサトーの「Visual Warehouse」と組み合わせたパッケージソリューションを提供する。

それにより、顧客がIoTやビッグデータといったデジタル技術を活用し、 倉庫現場の「人・モノ」のデータを収集・分析することにより物流プロセスの生産性を向上させる支援を行う。両社ではパッケージソリューションを2019年3月までに食品・飲料業界の大手メーカー5社に導入することを目指す。

JDAの倉庫労務管理ソリューション(WLM)は、倉庫作業をリアルタイムで把握し、適切なスキルを持った適切な数の作業員を適切な時に適切な場所に配置できるようにすることで、計画およびスケジューリング機能を改善する。

さらに、企業は労働力の問題をリアルタイムで把握できるので、課題が発生する前に必要な場所に作業員を配置することが可能になる。JDAの倉庫管理システムと併用することで、実際の現場で発生しがちな混乱に対処し、これらの変化をリアルタイムで検知して迅速かつ収益性の高い対応を行うことで、パフォーマンスの向上と予測可能な結果の向上を図る。

一方、サトーのVisual Warehouseは、現場の人・モノの動きを可視化するバーチャルな倉庫マネージャーであり、入庫・検品・出庫業務を全面的に合理化し、庫内物流の改善と労働力の有効活用を実現する。連携するピッキング経路案内システムでは、音声および視覚的な指示によってピッキングの最短経路を案内し、作業員が移動に費やす時間と距離を最大約半分にまで削減する。このシステムによって、経験が浅い倉庫作業員でも、豊富な経験を持つ作業員と同等の作業効率を実現することができる。

JDAとサトーは、具体的な運用データをもとにした実行可能な改善アクションを提供することで顧客の倉庫の生産性の向上を目指す。JDAとサトーのソリューションを組み合わせることで、個々の作業者の行動を時系列で記録し、実際の運用データを収集することができる。蓄積された倉庫内の実際のデータとJDAの労務管理ソリューションの連携によって倉庫作業の真の可視化が可能になり、業務効率化のためのデータに基づいた意思決定が実現できる。導入効果として、庫内業務全体の生産性を30%~40%向上させると考えている。

提携による製品提供はすでに数社と交渉中とのことで、国内ではいつでも対応できる態勢だという。海外では、英語化が必要なこともあり、来年度になる予定だ。

サトーホールディングスの松山一雄社長兼CEOは「両社ともオープンイノベーションと顧客中心主義を重視しており、協業の持つ可能性に期待している。私たちは、顧客が生産性の高い“未来の倉庫”を設計する手伝いをし、顧客のラストワンマイルの挑戦を実現するために現場の最前線で人・モノ・情報の『最後の1cm』をつなぐ課題解決に注力する。その延長上で、搬送ロボットや自動化との対応も考えており、そういうメーカーとの協業も視野に入れている」と述べている。

JDAソフトウェア・グループ ギリッシュ・リッシ最高経営責任者は「私たちのゴールは顧客にシームレスなワークフローを提供すること。まず顧客に結果を出し、引き続いてイノベーションを追求し続けることだ。今回のパートナーシップは、 生産性改善のための労働効率に関連する倉庫内の全ての情報をリアルタイムで収集するサトーの『見える化』およびタギング技術の活用によって、顧客に革新的な価値をもたらすものであると考えている」と述べている。

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