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IHI/AIによるロボットの高性能化で物流作業の無人化・省人化促進

2017年12月07日/IT・機器

IHIとIHI物流産業システムは12月7日、物流設備でパレットに積まれたケース(段ボール)の荷卸し作業を自動で行うデパレタイズシステムに、AI(深層学習)を搭載して認識能力を大幅に向上した世界初の「IHIデパレタイズシステム」を開発し、国内での販売を開始した。

<IHIデパレタイズシステム(AADS)>
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<システムの構成・仕様>
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IHIは、AIと3次元ビジョンを活用したデパレタイズロボットシステム(Kinema Pick)を開発したKinema Systems社(米国シリコンバレーのベンチャー企業)と共同で、AIによる物体認識技術を活用し、事前の画像データの登録やティーチングが不要なデパレタイズシステムの開発に成功し、販売を開始した。

「IHIデパレタイズシステム」(AADS)は、物流ニーズの変化に対応する柔軟な運用を可能にし、処理能力30%向上を実現している。

AADSの特長は、マルチ荷姿・混載パレットへの対応が可能、デパレタイズ能力450ケース/hで、従来比30%の能力向上、1台導入で1名の省人化を実現。個別の荷姿や積み付け方法,ケース画像などの詳細登録が不要で、短時間でスムーズなシステム運用が可能。

IHIは、このシステムの他にも「IHIシャトル&サーバ」(立体高速仕分装置)、「IHIロボスタック」(立体自動倉庫)などのケース用物流機器を取り揃えており、AADSと組合せることにより物流作業の無人化・省人化をトータルで推進していく。

物流作業の中でも荷卸し(デパレタイズ)作業は、腰痛など労働災害につながる重労働のため作業者の定着率が悪く、作業者の確保がさらに困難になることが見込まれる中で、ロボット導入による無人化・省人化が急務。

従来のデパレタイズロボットは、事前の画像データの登録および、荷姿・積み付け方法などの情報が必要であり、ロボット導入の障害となっていた。

これらの全情報が揃っていても、パレット上にさまざまなケースが混載されている場合は、従来システムでの対応は困難だった。

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