商船三井は3月16日、安全運航を支える中心的存在として活躍が期待される87名の職員候補である第7期生が座学課程を修了し卒業式典が執り行われたと発表した。
<フィリピン大統領府 Executive Secretary Salvador C. Medialdea氏(左から2人目)、Development Bank of the Philippines, Vice President Lutgarda C. Baquiran-Peralta氏(中央)、武藤光一会長(右から2人目)>
船舶運航での高い安全水準を支える船員の育成を目的として「職員候補生プログラム(3rd Year Program)」を導入しており、フィリピン国内の提携商船大学から選抜した3年次の学生を対象に、訓練施設Magsaysay Institute of Shipping(MIS)で教育・訓練を実施してきたもの。
プログラムは、フィリピン政府の推進するAcademe-Industry Linkage Program(AILP)の下、大学教育相当として認可されたプログラム。選抜された学生は、大学教育課程の後半2年間を当社教育施設ならびに運航船舶にて教育を受ける。卒業生は今後、商船三井の居室増設訓練船15隻や運航船での乗船訓練を経て、同社の船員として採用される予定。
これまで700名以上の船員を輩出してきたこのプログラムは、今年で最後となる。現在開校に向けて準備を進めている商船三井自営の商船大学MOL Magsaysay Maritime Academy(MMMA)は、AILPを通じて培ったこれまでの実績と知見をもとに、これを発展的に拡張し、さらに高い水準の船員を安定的に育成するもの。
安全運航に対する商船三井の取り組みの大きなマイルストーンとして、フィリピンに自営商船大学を設立することにより、良質な船員の確保・育成の強化を図り、「世界最高水準の安全運航」の実現を目指すとしている。