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国内IoT市場/バリューチェーンのサプライチェーン横断型連携活発化

2018年08月15日/調査・統計

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IDC Japanは8月13日、「データエコシステム」と「DaaS(Data as a Service)」に対するプレイヤーの取り組みの調査結果を発表した。

IDCでは、モノが生成する「IoTデータ」と企業やヒトの活動が生成する「非IoTデータ」を組み合わせることで、マネタイズモデルの創出を推進するプレイヤーの集合体をデータエコシステムと呼んでいる。

データエコシステムを活用し、データに付加価値を上乗せして販売/流通することや、データ分析結果をもとに得られた収益をシェアするビジネス形態をDaaSと称している。

国内のデータエコシステム/DaaSに対するベンダー/企業の取り組みには現在、大きく3つの潮流があることが分かった。

製造業や流通業など、各産業に特化したソリューションを構築するデータエコシステムが増加しており、また各データエコシステムのデータを産業横断型で活用し、バリューチェーン/サプライチェーン(VC/SC)のつながりを強化する動きが増加している。

データエコシステムの活性化に向け、IoTの領域、非IoTの領域、物理領域の境界をなくし、データの活用をバリアフリーに広げることで、各領域の「イノベーションの連鎖」が加速している。

DaaS基盤を通じ、データをサービスとして提供するベンダーが台頭し、データエコシステムに関わる産官学のさまざまなプレイヤーが、データの自由取引を通じたオープンイノベーションを目指す動きも見られる。

<グローバルで1年間に生成されるIoTデータ/非IoTデータの量とIoT接続数、2017年~2025年>
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IoTデバイス接続数の急速な拡大に伴い、IoTデータは全世界的に増加していくと見込まれている。

また、企業の業務システムのデータや、個人のスマートデバイスが生み出すデータなど、企業やヒトの活動が生成する非IoTデータも同様に増加している。

それによりIoTデータと非IoTデータの合計は、2025年には163兆ギガバイトに達するとIDCではみている。

昨今では米中欧の大手ITプレイヤーを筆頭に、B2C系の非IoTデータを中心に活用することで、データのマネタイズを推進する動きが加速している。

そうした先進プレイヤーに対抗する上でも、IoTに関わるベンダー/企業は、あらゆる種類のデータ活用を視野に入れ、データエコシステム/DaaSを通じた新たなマネタイゼーションの道筋を見極める必要がある。

IDC Japan コミュニケーションズ シニアマーケットアナリストの鳥巣悠太氏は「データエコシステムベンダーは、VC/SCをつなぐことを念頭に、さまざまな産業特化型ソリューションの提供を進める必要がある」とみており、「ベンダーはデータの活用によって従来ヒトが行っていた作業を削減するだけでなく、物理世界におけるヒトの働き方改善、ダイバーシティ加速、新たなエクスペリエンスの創造を目指さなくてはならない。そのためにはIoT領域/非IoT領域といったサイバー空間と、物理空間の間でさまざまなデータをバリアフリーに活用する必要がある」と述べている。

■問い合わせ
IDC Japan
セールス
TEL:03-3556-4761
jp-sales@idcjapan.co.jp
https://www.idcjapan.co.jp

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