三菱地所は8月28日、横浜ランドマークタワーで、9月3日~16日まで、人工知能(AI)等を搭載した警備・清掃・運搬を担う複数の異なるロボットを導入し、ロボットが活躍する新しい施設運営管理の実証実験を行うと発表した。
延床面積約40万m2、高さ296mの広大な建物での実験を通じ、効率的かつ付加価値の高い次世代の施設運営管理のモデルを構築し、三菱地所が所有・管理する全国の物件で展開していくことを目指す。
先進的な人工知能(AI)等を搭載した警備・清掃・運搬を担う複数の異なるロボットを導入し、ロボットが活躍する次世代型の施設運営管理の検証を実施する。
実際に稼働している大規模施設で実験を行うことで、省人化の効果の検証や大勢の人が行き交う空間でのロボット活用の課題を洗い出し、実導入に向けた知見を蓄積する。
運搬ロボットは、ドイツの Deutsche Post AG 社の運搬ロボット「PostBOT」及びフランスのロボットメーカーEffidence 社の「EffiBOT」が日本初上陸。
最大積載重量150kgという人の手では運べない量の荷物運搬を担う。人に付いて走る追尾運転機能と無人で走行する自動走行機能を有し、防災や館内物流等多くの用途で実証を行う。
清掃ロボットはカナダの清掃ロボットメーカーAVIDBOTS社が開発し、マクニカが販売している清掃ロボット「Neo」の導入を検証。
自動運転可能な清掃ロボットで無人で広範囲を清掃することができ、遠隔でリアルタイムに作業状況を確認できる機能も付属しており、均一な清掃品質を保った上での省人化が期待出来る。
警備ロボットは、三菱地所の出資先であるロボット開発会社の SEQSENSE社が開発した自律移動型ロボット「SQII」がランドマークタワーのオフィスフロアや商業ゾーンであるランドマークプラザの巡回警備を行う。
同社のロボットは、国際特許を出願中の独自の3Dレーザーセンサーを活用した自律走行が可能で、三次元空間を認識して自ら立体地図を作成し、巡回の度に正常な状態との差分から環境の変化を自動的に検出することで、異常を発見することが可能。実証実験を行う2週間の間、実際の警備員を1名削減して検証を行う。