大和ハウス工業とHacobuは9月12日、大和ハウスが開発したすべての物流施設にHacobuが開発したトラックの入場予約システムを順次導入すると発表した。
＜トラックの入場予約システムの流れ＞
1社の物流デベロッパーが開発する全ての物流施設に、オンライン上での入退場管理システムを導入するのは業界初となる。
トラックドライバーが携帯電話から入退場受付を登録できる、オンラインチェックインシステムも順次導入する。
運送現場の働き方改革を、より積極的に推進するため、大和ハウス工業が千葉県流山市に開発した同社最大級の大型マルチテナント型物流施設「DPL流山I」を皮切りに、自社開発した全ての物流施設で、トラックの入場予約システム・オンラインチェックインシステムを順次導入することになった。
トラックの入場予約システムは、トラックドライバーや運送企業が、トラックバースの予約をWEB上で行うシステム。大和ハウス工業が開発した物流施設の入居テナント企業は、施設内作業や物資の移動計画が立てやすく、物流施設の運営効率を高めることができる。
また、トラックドライバーも平均荷待ち時間を約70％（59分）削減することができる。
＜オンラインチェックインシステムの流れ＞
オンラインチェックインシステムは、物流施設から一定の半径内に入った際に、トラックドライバーが携帯電話から物流施設への入退場受付を登録できる、日本初のシステム。
このシステムを導入することで、トラックドライバーが物流施設に到着した際に車を降り、受付まで行く手間がなくなり、トラックの長時間待機問題の元になる、渋滞が緩和される。
大和ハウス工業が開発した全ての物流施設にこのシステムを順次導入することにより、トラック全車両のチェックイン状況を受付・現場で同時に共有できるため、入居テナント企業による現場運営をスムーズに行うことができるとともに、トラックバースへの接車前後の時間のロスを減らし、施設内の作業効率を上げることができる。トラックドライバーの作業時間を約10％削減することができる。
また、データが一元的に蓄積されるため、季節ごと、時間ごとの配送量の分析も簡易に行うことができ、将来的にはさらなる効率化を図ることができる。
なお、両社は、2017年9月、物流施設のさらなる高機能化・高効率化を目指し、資本業務提携を締結。2018年4月には、大和ハウス工業と大和ハウスグループのダイワロジテックが開設した、AI・IoT・ロボットの先端テクノロジーを導入した物流施設「Intelligent Logistics Center PROTO（千葉県市川市）内において、「MOVO（ムーボ）」のバース管理ソリューションを試験導入するなど、物流企業の輸配送を最適化するサービスの開発・展開を進めている。
今後も両社は、最先端のテクノロジーを取り入れた物流施設を開発することで、入居する荷主企業に対して新たなサービスを提供していくとしている。
