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住友商事/不動産投資開発事業部長が語るSOSiLA(物流施設)戦略

2019年02月01日/物流施設

住友商事は1月31日、埼玉県川越市で「SOSiLA川越」が日通とハマキョウレックスの2社が入居し満床の状態で竣工した。

<SOSiLA川越の南東面外観>
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<南西面鳥瞰>
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<竣工式での中本昭人不動産投資開発事業部長>
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開発に携わった住友商事の中本昭人不動産投資開発事業部長は「竣工即満床でスタートしたこと、こんなにうれしいことはない」と竣工式でのあいさつで語った。

住友商事が物流不動産に参入したのは2013年。現在までに約5年の月日が経つ。この間、「SOSiLA」シリーズブランドで関東圏、関西圏中心に開発を進め、現在まで12棟(計画中含む)の開発を進めている。

中本事業部長は物流不動産開発について「これまで住友商事はビル、住宅、商業施設の3本柱でやってきたが、2013年から物流施設を加え、4本目の柱としている。大型物流施設開発に参入したのは遅いが、商社らしい総合力と100年続くデベロッパーとしての信頼を武器に先行事業者に早く追いつければと思っています」と話した。

今回の「SOSiLA川越」の開発はその商社としての総合力を物語っている。「この土地は写研さんの遊休地だったのですが、鶴ヶ島の土地とこの芳野台の土地の両方を1社で引き受けてくれるのなら、売却しますということでした。当社は、テラスモール湘南などの大型商業施設からサミットストア、マミーマート、トモズなどの小売店の施設まで、開発していますので、土地の有効活用については、自信がありました」と中本事業部長。

実際、鶴ヶ島の土地は大型商業施設を建てるまでのスペースがないため、ケーズデンキとラックランドによるスーパーマーケットを展開している。

<1階倉庫 天井高5.5m、床荷重1.8t 2階・4階倉庫 梁下有効高さ6.5m、床荷重1.5t>
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そして、「SOSiLA川越」の立地する芳野台工業団地の一画の開発については、当初から物流施設を考えていたという。ただ、「立地的に若干人集めが大変そうだという懸念は持っていたが、調べていくうちにこの土地のニーズは高いと確信し、倉庫の規格を工夫することで、テナントさんのニーズに合った施設を作れば需要があると思いました」と中本事業部長が話すように、梁下有効高さは6.5m、床荷重は1.8t/m2と従来のSOSiLAの基準を超えた高スペックとなっている。「オペレーションとか保管に向く倉庫ということで、多くのストックが可能な施設にしようと考えました。それに自動化や機械化に備え、床荷重も強化しました」という。

そのようなことが功を奏し、早々に日本通運とハマキョウレックスとの契約が竣工前に決まった。

今後について、中本事業部長は、「これまでのように箱だけ作って提供するだけの時代ではありません。2月7日、8日に大阪市内で開催する最新物流施設「SOSiLA西淀川II」の内覧会とともに、ロボ・スタジオでの最新物流機器説明会を開催します。ここでは、SMFLレンタルの物流機器展示場である「ロボットベース」のコンセプトのもと、最新物流機器を紹介します」と話す。

「SOSiLAロボ・スタジオ大阪」では、自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」オカムラ製、自動保管システム「マジックラック」住友重機械搬送システム製、無人搬送台車「AGV」シャープ製(SMFLレンタル)、追従運搬ロボット「サウザー」日本電産シンポ製(SMFLレンタル)、「RFID」東芝テック製・物流AI/IoT(住友商事マシネックス)などを展示する。

商社の強みを発揮して、顧客のニーズのある機器類については、さまざまな種類を取り上げ、サポートを行っていくつもりだ。

<中本事業部長>
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今後の目標については、「数値的な目標はありません。目標を立てると、その数字に合わせてあまりよくない物件でも開発してしまうことが往々にしてあります。良い物件と顧客のニーズに合致した物件開発を進めたいと思います。ただ、部内では、年間300億円程度の開発は進めたいという願望はあります。国内では、関東圏、関西圏以外でも、中部圏と九州圏にも興味を持っています。地方の中核都市付近はやはりBTS型が中心になると思います。また、海外では、すでにインドネシアのジャカルタで花王さんの物流施設を稼働させています。近々、その2棟目を着工する予定です」と話した。

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