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三菱重工サーマル/食品冷凍冷蔵倉庫に40馬力タイプの大型化対応

2019年12月11日/IT・機器

三菱重工サーマルシステムズは12月11日、自然冷媒のCO2(R744)を使った業務用ノンフロン冷凍冷蔵コンデンシングユニットC-puzzle(シーパズル)シリーズで、大容量モデルとなる40馬力タイプ「HCCV4001M」を開発したと発表した。

<ノンフロン冷凍冷蔵コンデンシングユニット C-puzzle 「HCCV4001M」設置例>

20191211mitsubishiju1 - 三菱重工サーマル/食品冷凍冷蔵倉庫に40馬力タイプの大型化対応

<冷蔵倉庫>

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<スクロータリー圧縮機>

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フロン排出抑制法を受け、食品冷凍冷蔵関連分野でも一層高まるCO2冷媒製品に対する大容量化ニーズに対応したもの。フロン冷媒を使う既存ユニットからの更新需要を中心に開拓し、省エネおよび温暖化抑制などの環境負荷低減をサポートしていく。

C-puzzleは、食品冷凍冷蔵倉庫の冷却熱源の装置として、2017年から10馬力タイプ(HCCV1001)および20馬力タイプ(HCCV2001M)をラインアップし、今回開発した40馬力タイプにより大型化への対応が可能となった。

40馬力タイプは、高効率・低騒音で好評を博しているスクロールとロータリーの圧縮機を組み合わせた独自のスクロータリー二段圧縮機を搭載した20馬力タイプ2機と、レシーバなどを収納した容器ユニットで構成されている。

高さを統一し景観に配慮したデザインを採用する一方で、これらの機器を分離した構成とすることで多様な狭所物件にも対応できる自由な設置性と設置面積の省スペース化を実現している。また、小容量機を複数で設置した場合と比較し、施工配管の簡素化を可能としている。

C-puzzleが採用しているCO2冷媒は、地球温暖化係数(GWP)が1で非常に低いため温暖化抑制にも大きく寄与する。2016年10月にルワンダの首都キガリ(Kigali)で採択された「モントリオール議定書」の改正(キガリ改正)では代替フロンの生産および消費量の段階的削減が義務化され、気候変動防止に向けた取り組みが世界を挙げて強化されている。

この流れを受け、日本でも行政を中心に自然冷媒の普及促進策が活発化し、現状は2割程度にとどまっている冷凍冷蔵市場における自然冷媒導入が加速している。特に、冷凍冷蔵倉庫に隣接する小倉庫だけでなく、冷凍冷蔵倉庫そのもの向けの設備更新需要も見込まれるなど、事業領域拡大が期待されている。

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