日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が9月1日に発表した2020年度の物流システム機器生産出荷統計によると、総売上金額は5714億300万円(前年度比0.8%減)、売上件数は13万8262件(5.5%増)となった。
総売上金額は3年連続で5000億円を超えた。ここ数年に見られた受注額と出荷額の金額差異が少なくなりつつあり、これについてJILSは「メーカー各社の供給能力が整い、拡大する受注案件への着工・出荷がなされつつある」と要因を推察している。
売上金額を領域別に見ると、海外向けは2020年度よりも減少し、クリーンルーム向けも6.1%の減少となった。業種別では、「電機・精密機器」に対する売上の比率が依然として高水準となっている一方、「食品・医薬等」や「卸・小売」といった業種の売上比率も2020年度より増加している。
また、機種別の売上金額では、自動倉庫が前年度比13.5%増、WMSなどのコンピュータが16.9%増と伸長した一方、仕分け・ピッキング系が34.4%減と大きく売り上げを落とした。
JILS/大きな転換期の中、物流システム機器の売上高過去最高水準