大和ハウス/流山で日本最大級の物流施設竣工、EC物流に特化

2021年10月26日 

大和ハウス工業は10月26日、千葉県流山市で東日本最大かつ同社最大となる延床面積32万2000m2のマルチテナント型物流施設「DPL流山IV」を公開した。

<DPL流山IV外観>

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<DPL流山プロジェクト全景(左からI・II(建設中)・III・IV(今回竣工)>
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<流山ICから2.5kmと至近の立地>
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「DPL流山IV」は、4棟のマルチテナント型物流施設で構成する「DPL流山プロジェクト」で3棟目となる完成物件で、10月31日に竣工し、11月1日から稼働を開始する。

建屋は地上5階建てで、2棟の倉庫(南棟と北棟)が車路を挟んで一体になった構造。延床面積は32万2000m2と東京ドーム約7個分の面積を有しており、大和ハウスが開発する施設として過去最大の物件で、他社の物件を含めても国内最大級の施設となる。

テナント企業は3社が決定しており、総面積の7割程度を利用する。残りの区画でも応募を超える数の申し込みがあることから早期の満床が見込まれており、最終的には4~6社で満床となる見通しだ。決定済みの3社は通販企業、EC業務を受託している物流企業、ECを展開するアパレルメーカーと、全てがEC関連の事業者となっている。

<南棟 倉庫スペース(奥行き210m)>
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<大和ハウス初の各階を周回できる両面トラックバース>
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<上層階には4本のスロープでトラックが乗り入れ可能>
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<1階カフェテリア>
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テナント企業からも分かる通り、「DPL流山IV」はEC関連をターゲットとして設計されている。

EC物流の現場ではAGVなどのロボットによる自動化が進んでおり、効率の点で大規模な1フロアオペレーションを望む企業が多い。そこで、「DPL流山IV」ではEC事業者の需要に応えるため、1フロアの床面積として国内最大となる7万7000m2を確保した。

また、延床面積が10万m2を超えるような大規模なマルチテナント型物流施設では建物の中央に車路を設ける構造が多いが、車路によって倉庫スペースが分断されるため、EC事業者の中には施設選びの際に中央車路の物件を避ける事業者もいるという。

これに対して、「DPL流山IV」では南棟の車路を倉庫スペースの周囲に配置したことで、車路に分断されない1フロア4万8000m2の大規模な倉庫空間を実現。入居が決定しているテナント企業3社全てが、南棟の1フロア全体もしくは南棟と北棟を合わせた1フロア全体での大型契約を結んでいる。

そのほか、EC向けの仕様としては、入出荷頻度の多いEC物流に対して各階で両面トラックバースを整備し、100台ずつの同時接車を実現(南棟)。また、庫内作業の自動化を支援するためAGVのレンタルも行っており、ギークプラスの「EVE」50台を常備している。

<最上階の5階に設けた保育施設>
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<遊具を備えた屋上庭園>
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「DPL流山IV」では、全テナントで計1500人程度が就業を予定している。テナントはEC関連の企業が中心のため、主にピッキング等の軽作業に多くの人手が必要になってくる。

そこで、「DPL流山IV」では雇用対策の一環として、施設内に最大60名を受け入れることができる保育施設を完備した。施設は大和ハウスグループで保育施設を展開するママスクエアが運営する。「DPL流山プロジェクト」では「DPL流山I」にも保育施設を設けているが、募集時には10人の定員に対して100人の応募があったという。

また、従業員確保の取り組みとしては「DPL流山プロジェクト」全体で取り入れている「マルチ派遣」のシステムを「DPL流山IV」でも導入する。同システムは、従業員が「DPL流山プロジェクト」の施設に入居する複数のテナント企業で働くことができ、繁閑に応じてテナント間で従業員を融通し合える仕組みとなっている。

さらに、「DPL流山プロジェクト」の施設で働く従業員には、大和ハウスグループの賃貸住宅事業を手がける大和リビングが施設の近郊にある賃貸住宅の情報を提供して斡旋するほか、入居時の諸経費も優遇。ママスクエアも協力し、従業員の住まいの手続き等をサポートする。

<完成セレモニーでの関係者によるテープカット>
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<大和ハウス工業の浦川取締役常務執行役員(左)、流山市の井崎市長(右)>
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「DPL流山IV」では10月26日、関係者による完成セレモニーが開催された。

セレモニーの挨拶では、大和ハウス工業の浦川 竜哉取締役常務執行役員が「『DPL流山IV』はEC関連のテナントを意識した造りになっている。特に1フロアの面積は従来の物流施設では考えられない規模を実現した。すでに面積の7割でテナントが決定しており、残りも早期に契約を見込んでいる」とコメント。

また、浦川常務は「DPL流山プロジェクト」全体について「大和ハウスでは、物流だけを切り取らず働く場所から住まいまでを提供する周辺と一体となった施設づくりを目指しており、『DPL流山プロジェクト』はまさにこの取り組みのモデルケースといえる施設だ。流山ではカフェテリアを一般に開放したり、市と災害協定を結び避難民を受け入れるなど、地域と共生した施設づくりを進めており、周囲からの物流施設に対する認識も変わってきた。これからも、『あったら困る』でははく『あって良かった』と言われる物流施設にしていきたい」と語った。

<テープカットでの一幕。流山市の鳥であるタカが市長へハサミを運ぶ>
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<待機中のタカ>
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■「DPL流山IV」概要
所在地:千葉県流山市平方字上谷383-2他
交通:常磐自動車道「流山IC」2.5km
敷地面積:13万5592.56m2
延床面積:32万2299.93m2
賃貸面積:26万824.91m2(1区画の面積6000m2~、1フロア床面積7万7000m2)
構造・規模:プレキャスト・プレストレストコンクリート造一部鉄骨造、地上5階建て(倉庫は1~4階の4層、5階は保育施設等)
建物用途:マルチテナント型物流センター
建築主:流山市平方地区共同開発
総合計画:大和ハウス工業 東京本店建築事業部
デザイン監修:大和ハウス工業 企画開発設計部
設計:フクダ・アンド・パートナーズ
施工:西松建設
着工日:2019年9月2日
建物完成日:2021年10月31日
稼働開始日:2021年11月1日

■主な設備・仕様等
・各階両面トラックバース
・オリジナル免震システム「DKB弾性すべり免震支承」
・全館LED照明
・非常用自家発電機
・蓄電池(20台)
・トラックの入場予約システム・オンラインチェックインシステム
・無人搬送ロボット(50台)
・保育施設(最大60名)
・カフェテリア(368席)
・コンビニエンスストア
・LEED GOLD(予備認証取得済・本認証取得予定)
・ZEB READY(取得予定)

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