飯野海運とグループ会社の船舶管理会社イイノマリンサービスは11月10日、合同で、重大事故を想定した事故対応訓練を実施したと発表した。
今回の訓練は、イイノマリンサービスで船舶管理を行うケミカルタンカーが、紀伊水道で内航船と衝突し、本船の燃料油が海上流出したとする想定のもと、本社に緊急対策本部を設置、オンラインツールを活用し事故発生から模擬記者会見に至るまでの流れを訓練。
社内外関係者との連携や情報共有が円滑に進むかなど一連の緊急対応体制の確認を行った。さらに、訓練後に危機管理コンサルタントによる講習を実施し知見の拡充に努めた。
訓練の詳細は、紀伊水道で本船が内航船と衝突し、本船より燃料油の海上流出を確認(訓練開始)、本件を重大事故と判定し、ただちに緊急対策本部を設置。オンラインツールを用いて、事故対応、情報収集、関係各所との情報共有、社外からの問い合わせへの対応等の訓練を実施。また事故に関する模擬記者会見訓練を実施したもの。
同社グループは、経営理念において「安全の確保が社業の基盤」と「社会的要請へ適応し環境に十分配慮」をあげ、安全と環境負荷低減をはじめとする社会的要請への適応を経営上の最優先課題としている。今回の訓練で新たに得た知見や改善点などをグループ全体で共有することにより、緊急対応体制をより強固なものとし、安全運航に努めていくとしている。