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三井E&Sマシナリー/世界最大級コンテナ船対応 ポーテーナ受注

2022年02月09日/IT・機器

三井E&Sマシナリーと同社米国子会社であるPACECO CORPは2月9日、米国カリフォルニア州ロングビーチのInternational Transportation Service LLC(ITS社)より、大型岸壁用コンテナクレーン5基(ポーテーナ)及び将来のゼロエミッション化を見据えたニアゼロエミッション型タイヤ式門型クレーン(トランステーナ)5基を受注したと発表した。

<大型岸壁用コンテナクレーン「ポーテーナ」>
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ポーテ-ナは70m超のアウトリーチを備え、世界最大級である2万4000TEUクラスのコンテナ船への対応が可能となる。このクレーンはロングビーチ港と隣接するロサンゼルス港エリアにおいて最大級のクレーンとなり、ITS社の荷役能力増強への寄与が期待される。加えて、安全かつ継続的な荷役を実現する為、センサーを用いた荷役中のコンテナ衝突防止装置等の安全装置を装備する。

トランステーナでは、将来、容易にゼロエミッション化改造が可能であるニアゼロエミッション型が採用された。ニアゼロエミッション型は、現行のハイブリッド型と比較し、より大型のリチウムイオン電池を搭載することで従来は熱に換えて放出していた荷役時の回生エネルギーを最大限再利用することを可能とし、ディーゼルエンジン発電機セットを最小化している。将来水素供給インフラが普及した際には、最小化されたディーゼルエンジン発電機セットを水素燃料電池パワーパックに換装することで容易にゼロエミッション化を達成することが可能。

ロングビーチ港とロサンゼルス港では2030年迄に港湾エリアより排出されるディーゼル排気ガスをゼロとするClean Air Action Plan(CAAP)が進められており、今回のニアゼロエミッション型トランステーナは将来のゼロエミッション化への第1ステップとして採用された。

同社では港湾の脱炭素化の実現を目指し先駆的にゼロエミッション型トランステーナの開発に取り組んできた。また米国での世界初の長期的な運用実証事業にも参画するとしている。

なお、同社は1980年代以降現在までに、ITS社にポーテ-ナ15基及びトランステーナ約30基を納めてきた。今回はポーテ-ナの大型化への対応及びトランステーナの将来のゼロエミッション化への優位性に加え、長年にわたる納入実績より、故障率の低さに伴うライフサイクルコストを評価され、同社を選定したものということだ。

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