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アマゾン/10万m2、2000人の雇用創出、西日本最大のFC公開

2022年06月20日/物流施設

アマゾンは、6月20日、尼崎市に開設したフルフィルメントセンター(FC)の内部を初めて公開した。これは7月12日、13日に開催する「プライムデー」に先駆けて行ったもの。

<アマゾン尼崎FC>
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アマゾン尼崎FCは100万立方フィート、延床面積10万m2以上で、規模は東京ドーム2個分以上、西日本最大規模のアマゾンのFCとなる。

アマゾンの最新FCは、最先端のAmazon Roboticsを導入し、顧客に対する要望に応えるほか、従業員にもより良いサポートが得られる自動化を目指している。

商品棚を持ち上げて、働く人々のところまで移動するロボットを利用することにより、在庫商品の保管や顧客の注文に応じて商品をピッキングする時間を削減することができる。

また、従来と比べ最大で40%多くの在庫を保管することができるため、より豊富な品揃えを提供することができるという。

<松本 潤FC事業部本部長関西リージョン>
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アマゾン尼崎FCお披露目会として、冒頭あいさつに立ったFC事業部の松本 潤本部長関西リージョンは「同FCは今年の3月に開設したもの。1000万点以上の商品を保有し、毎日何十万点もの商品を届けている拠点。交通網のアクセス、通勤のしやすさ、地域の需要に活かせること等、すべてを兼ね備えた施設が尼崎FCだ。今後のオペレーションを通して、最適な在庫を実現し、顧客にもっと早く正確に届けられるようにしたい」と述べた。松本氏は西日本8つの拠点の統括を務めている。

<渡辺宏聡オペレーション技術統括本部本部長>
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また、アマゾンロボティクス全般の技術面の統括をしているのが、オペレーション技術統括本部の渡辺宏聡本部長。同氏は「センターの自動化を図るため、センターの安全・安心、顧客の満足、サスティナビリティを基本に進めてきた。アマゾン・ロボティクスは見ていただければわかるが、自動化により無理・ムダを省くことで難しい作業を無くしている。サスティナビリティでは、2040年にネットゼロに挑戦している。パリ協定が2050年なので10年前倒しで実現するつもりだ」と話した。

<ほかの席と遮断したパネルに覆われたカフェテリア>
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<食堂入口にあるメニュー情報コーナー>
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<中村泰三サイトリーダー>
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また、アマゾン尼崎FCでは、車椅子でも利用しやすいFCのカフェテリアを用意している。現在は、新型コロナ感染予防のため、完全にほかの席と遮断したパネルに覆われているが、本来は開放的なカフェテラスだ。このパネルは感染が始まってすぐに設置したもの。

アマゾン尼崎FCの中村泰三サイトリーダー、ゼネラルマネージャーは「私の最大の責務はここで働く従業員の安全と健康、そして幸せだ。特に食事面では、食堂を用意しているが『メニューを選ぶのが苦労する』と言うくらいに従業員には人気がある。また、アマゾンは地球で最も顧客を大切にする会社と標榜しているだけに、すべての人々や地域に貢献できる会社を目指している」と述べた。

なお、完全自動化については、3人とも当面は否定的だった。ハード・ソフト的にもし可能だとしても、膨大な費用と共に、人間の役割の重要性を強調していた。

アマゾン尼崎FCには、アマゾンが日本で改良した自動荷合わせシステムを採用。旧KIVAシステムを基本に様々な改良を加えて今日のアマゾン尼崎FCを実現している。

<Amazon Robotics ドライブ、ポッドの重量、移動速度など詳細は非公開>
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<Amazon Robotics>
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<入荷>
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<検品>
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<ピッキング>
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<自動荷合わせ>
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<入口付近からの外観>
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<左から中村サイトリーダー、松本 本部長関西リージョン、渡辺オペレーション技術統括本部長>
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■概要
名称:アマゾン尼崎フルフィルメントセンター
住所:兵庫県尼崎市
延床面積:10万m2以上
フロア構成:4階建て
1階オフィス、食堂、入荷・出荷エリアなど
2階~4階:商品保管エリア(アマゾンロボティクスおよび固定棚のエリア)
商品保管容量:約10万立方フィート
商品の出荷数:数十万個/日
Amazon Robotics ドライブ数約1800台、ポッド数約2万台
アマゾン尼崎FC開設による雇用機会創出量:2000人以上
稼働人数:数百人/日
ソーラーパネル:年間想定発電量2900MWh

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