プロロジスは6月30日、兵庫県神戸市内陸部の「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内に「プロロジスパーク神戸3」を竣工した。
＜プロロジスパーク神戸3＞
＜神戸テクノ・ロジスティックパーク内の位置図＞
＜竣工式の様子＞
「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内には「プロロジスパーク神戸」をはじめとする3つのBTS型物流施設と、マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク神戸5」がいずれも満床で稼働中である。
「プロロジスパーク神戸3」は、医療機器商社である宮野医療器および国内大手3PLと賃貸借契約を締結済みである。宮野医療器は、既存拠点の集約において「プロロジスパーク神戸 3」の関西中心部へのアクセス利便性や、防災性の高い立地を評価し入居を決定。神戸市や大阪市を中心とする関西の医療機関への配送拠点として利用する予定である。
宮野医療器の宮野哲社長は「やはり立地の良さに惹かれたことから、すぐに統合移転を決めました。すぐそばに民家が少ないことから、当初従業員確保を懸念していましたが、ほとんどがマイカーですので、その分駐車場を多く確保できたのは大きいですね」と話した。
また、大手3PL企業はプロロジスとは20年にわたり付き合いがあり、現在も全国10か所の施設に入居している。このプロロジスパーク神戸3に入居した理由を「アクセスの良さ、環境への配慮、働きやすさ」と3つのキーワードに表して、説明した。
「プロロジスパーク神戸3」は、山陽自動車道「神戸西 IC」より至近に立地する。山陽自動車道を経て近畿・中四国をはじめ全国に広がる広域幹線網にも直結しており、西日本広域をカバーできる戦略的な物流拠点である。また、JR「三ノ宮駅」、神戸市営地下鉄「西神中央駅」からのバスもあり、従業員にとっても交通の便が良い立地である。さらに、神戸市内陸部の丘陵地帯に位置しているので津波等の災害リスクがなく、地盤が強固なため、防災性に優れている。
建物の概要では、約2万m2の敷地に、地上4階建て、1階・2階・3階にトラックバースを備えた延床面積約4万6000m2のマルチテナント型物流施設として開発された。スロープを利用して2階・3階へコンテナトレーラーが直接アクセスできる仕様とし、効率的な物流オペレーションを可能とする。3・4階に入居予定の宮野医療器は倉庫内の自動化を予定しており、4階の一部を吹き抜けとすることで、自動倉庫システムの導入をサポートした。
＜半地下部分を利用した駐車場＞
＜非常時の発電機及び燃料オイルタンク＞
自家用車での通勤が多い地域特性を考慮し、敷地の高低差を利用した半地下部分も活用することで「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内最多規模の約200台分の駐車スペースを確保。入居企業のスムーズな雇用確保をサポートする。
BCP（事業継続計画）にも配慮し、「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内の弊社防災拠点施設として防災活動を実施できるよう非常時の発電機及び燃料オイルタンクを設置。これにより、防災センターや入居企業の事務所エリアなどの主要機能へ最大約 7 日分の電力供給が可能となる。また、緊急地震速報、衛星電話、非常用貯水槽を整備した。貯水槽には 14 日分のトイレ用水を確保し、断水時の事業継続を支援する。
環境負荷低減の一環として、全館に人感センサー付き LED 照明を採用し、中でも倉庫には、通常のLED 照明比で電力使用量を半減できる高天井用センサー付きインテリジェント LED 照明（プロロジス共同開発）を設置した。屋根面には約 750 キロワットの太陽光発電設備を設置し、建物竣工と同時に運転開始の予定である。これらの取り組みにより、CASBEE（建築環境総合性能評価システム） A ランクおよび BELS（建築物省エネルギー性能表示制度）を取得予定である。
＜プロロジスの山田御酒会長兼CEO＞
プロロジスの山田御酒会長兼CEOは「2011年から開発を進めてきた神戸テクノ・ロジスティックパーク内での物流施設の展開は、この神戸3で一旦終了となった。全5棟もの物流施設が全館満床で稼働している。私どもの本業は開発とともに、今後の運営でもあるので、顧客に喜ばれる施設の運営に努めたい。さらに、長い間工事等で地域に協力いただいただけに、今後は地域に貢献していきたいと考えている」と述べた。
■「プロロジスパーク神戸3」概要
名称：プロロジスパーク神戸3
所在地：兵庫県神戸市西区見津が丘4丁目11番5
敷地面積：1万9225.00m2（約5815.56坪）
延床面積：4万5679.37m2（約1万3818.01坪）
構造：地上4階建、鉄骨造
着工：2021年4月
竣工：2022年6月
