近鉄グループホールディングスが6月2日に発表した2023年3月期決算によると、国際物流セグメントの売上高は7108億5500万円、営業利益は233億1700万円となった。
同セグメントは、持分法適用関連会社だった近鉄エクスプレスを株式公開買付けで2022年7月に連結子会社化したことに伴い新設したもの。そのため、売上高と営業利益は2022年7月~2023年3月までの実績となっている。
同セグメントでは、自ら輸送手段を持たず、航空機、船舶、トラック、鉄道などを組み合わせて貨物輸送を行うフォワーダーとして、総合的な物流サービスを提供している。
コロナ禍の航空旅客便の減便や海上コンテナ物流の混乱に伴う航空・海上輸送スペースの供給不足で運賃の上昇が継続していた前期に対して、今期は半導体不足に加え、中国の都市封鎖による部品調達難に伴うサプライチェーンの分断等により主に自動車関連の荷動きが鈍化し、取扱物量が減少した。
増収要素としては、国際輸送運賃が航空・海上ともに通期では従来よりも高い水準であったほか、円安進行に伴い海外子会社の売上高が円換算で増加した。
一方、減収要素としては、市場の需給環境が正常化したことで定期チャーター便の収支が悪化したほか、近鉄エクスプレスの連結子会社化に伴うのれんの償却費が発生した。
リンコー 決算/4~6月の売上高3.0%増、営業利益1.17億円