キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は6月7日、ガイドレスAGV(無人搬送車)やAMR(自律移動ロボット)に搭載するVisual SLAMソリューション「自己位置推定システム with Vision-based Navigation Software」を同日に発売(オープン価格)したと発表した。
<自己位置推定システムwith Vision-based Navigation Software 設定画面イメージ>
<HMS社製AIスマートカメラ「SiNGRAY Stereo PRO」>
「自己位置推定システム with Vision-based Navigation Software」では、位置姿勢計測や地図作成機能をもつ高精度なキヤノンのソフトウエア「Vision-based Navigation Software」と、HMS社製産業用AIスマートカメラ「SiNGRAY Stereo Pro」を組み合わせて提供する。
Visual SLAMは、移動ロボットの眼となるソフトウエア技術。幅広い画角で撮影されたステレオカメラ撮影データを用いて、周囲の環境の3次元情報とカメラの位置や姿勢を同時に推定するため、レイアウト変化の多い現場にも柔軟に対応することができる。
「Vision-based Navigation Software」のVisual SLAMは、立ち上げ時の高速な位置姿勢計測が可能なほか、暗所や逆光に強く照明変動や外光環境への順応性が高く、地図作成に必要なルート走行テストの回数を少なくすることができる。加えて、検出した特徴点の分布やルート走行で作成した地図、計測信頼度のメーター表示を同一画面上で閲覧可能で、稼働環境によって発生する課題に迅速な対応が可能になる。
キヤノンITSは、30年以上にわたり、製造業向けにカメラや画像処理ボード、ソフトウエアを組み合わせた画像処理ソリューションを提供してきた。今後は、製造業向けの製品・サービスで培った画像処理ノウハウを生かし、物流・移動、点検、配膳・給仕などの自動化・省人化ニーズに対応するためのサービスを提供していくとしている。
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