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ESR/埼玉県加須市で10.5万m2の物流施設竣工、稼働率51%

2023年06月16日/物流施設

ESRは6月16日、埼玉県加須市でマルチテナント型物流施設「ESR加須ディストリビューションセンター2(加須DC2)」を5月31日に竣工したと発表した。

<ESR加須ディストリビューションセンター2>
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「加須DC2」はESRとして全国で31件目、埼玉県内で6件目、加須市内で2件目の竣工プロジェクト。敷地面積4万9587m2、地上4階建て延床面積10万5414m2の施設で、1・2階は大手物流企業1社の利用が決定している(稼働率51%)。

3・4階については入居企業様を募集中。賃貸面積合計1万4367坪、最小賃貸区画は約1500坪で、最大6テナントが入居できる。全館稼働した際には、約800人が同施設で就業する見通しだ。

<高速道路へのアクセス>
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「加須DC2」は東北自動車道「加須IC」から6.2km、圏央道と連結する「久喜白岡JCT」から13km、東京都心まで車で60分と首都圏各地へのアクセスが良好で、首都圏全域をはじめ東北地方までをカバーする広域配送拠点としての利便性が高い。また、最寄りの東武鉄道伊勢崎線「加須駅」まで5.6kmの距離にあり、加須市や周辺都市の労働人口も多く、職住近接の労働環境が整っているため、入居企業による雇用の観点からも有利な立地だ。

加須市周辺にはメーカーの工場が多く立地しているため、「加須DC2」ではメーカー物流を担う企業をメインターゲットに想定。メーカー物流では工場で製造された製品が大ロットで輸送され、パレット保管されることが多いことから、商品配送に備えた高い保管効率の確保にこだわった建物設計を採用した。

<3階へと続くスロープ>
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<1階トラックバース>
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<3階中央車路>
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建物は4階建ての耐震構造で、3階へ一方通行のスロープで直接アクセスでき、1階は両面バース、3階は中央車路式で合計108台のトラックバースが同時に接車できる。また、敷地内にはトラック待機場を23台分確保し、安全性に配慮した効率的な入出庫オペレーションを可能にした。

<4階倉庫スペース>
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倉庫は1・2階と3・4階のメゾネット仕様で、梁下有効高は1・2階が6.5m、3階が5.5m、4階が6.0~7.4m、床荷重は 1・2階が2.0t/m2、3・4階が1.5t/m2に設定してある。

荷物の搬送では、上下搬送でパレット専用の垂直搬送機を採用。また、メーカー物流の需要を見込み、1・2階は最大 3.0t(リーチ式)、3・4階は最大2.5t(リーチ式)のフォークリフトを利用できる。

柱ピッチは間口11m×奥行10.5mとし、区画を区切る開口部は可能な限りシャッターを配置することで、倉庫内動線の自由度を高め、オペレーションの効率化を考慮した。スロープ下には、施設専用のごみ置き場と高所作業車置き場も設置している。

<3か所のラウンジ>
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<喫煙室>
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ESRが基本理念に掲げる、施設で働く人を第一に考えた「HUMAN CENTRIC DESIGN.」の取り組みでは、車両と人の動線を分離し、建物エントランス・事務所・共用部を3か所に分散して配置。テナント従業員が車路を通らずに業務エリアから近い場所で休憩できるよう、休憩ラウンジも4階の3か所に設置した。また、各階3か所に喫煙室を設置し、電子たばこの専用区画も設けたことで、愛煙家にも優しい職場環境を整えている。

<エントランス>
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建物の3か所にあるエントランスにはスロープを設置し、館内にもバリアフリー設備を整備。2024年問題を見据えて、1階にはドライバー専用の休憩室と専用トイレも完備し、ドライバーに配慮している。

このほか、弁当やサンドイッチ、おにぎり、お菓子等を販売する自販機コンビニの設置を予定しているほか、テナント従業員の通勤用に普通乗用車駐車場を計271台(うち優先駐車スペース3台)、バイク駐車場36台、駐輪場30台分を整備した。

<全館で採用したLED照明>
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環境への取り組みでは、全館でLED照明、トイレ・喫煙室に人感センサー付照明を導入、外壁に断熱性の高いサンドイッチパネルを採用、ヒートポンプ式空調・節水器具・外構部の自動潅水装置など省エネルギーの設備機器を導入するなど、環境負荷低減に配慮した建築計画によりCASBEEのAランク、BELSは最高レベルの5スターの評価を取得している。

また、建物屋上では自家消費型の太陽光発電所を稼働させる計画。同時にJQA(日本品質保証機構)によるグリーン電力発電設備認定取得を目指しており、将来的にESR独自のグリーン電力証書発行システムを通じ、環境付加価値を取引する予定だ。

災害対策では、耐震構造の採用や、豪雨・洪水等の水害から設備機能を守るための腰壁計画のほか、BCP(事業継続計画)対策として非常用自家発電機を備え、停電時でも防災センター機能、荷物用エレベーターの一部、トイレ等を最大31時間使用可能な保安用電源を確保。災害時には防災拠点として加須市に協力する。

セキュリティ体制については、24時間365日の有人管理で、非接触型カードリーダーに加え、顔認証セキュリティシステムの導入、Web上で24時間現地の状況が遠隔から確認できるクラウドカメラを外構・中央車路・エントランスやラウンジなど共用部へ設置することも計画しており、さらなるセキュリティ強化を図る。また、共用部の清掃にはロボット掃除機を導入し、清掃業務のDX推進を図っている。

<夜間のライトアップ>
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■「ESR加須ディストリビューションセンター2」概要
所在地:埼玉県加須市下樋遣川字拾壱〆6000-4
用途地域:市街化調整区域
敷地面積:4万9587m2
延床面積:10万5414m2
構造:地上4階建・RC造+S造(ハイブリット構造)・耐震構造
設計:上野山都市設計
施工:東急建設
工期:2022年3月1日~2023年5月31日
総投資額:約210億円
アクセス:【車】東北自動車道「加須 IC」6.2km、東北道・圏央道「久喜白岡JCT」13km
【電車】東武鉄道伊勢崎線「加須駅」5.6km

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