三菱化工機は12月20日、住友大阪セメントグループのエスオーシー物流が運航する一般貨物船「祥暉丸」が実施した、舶用バイオディーゼル燃料のストレートベジタブルオイル(SVO)と低硫黄C重油の混合燃料を使用した国内初の運航に協力したと発表した。
運航にあたっては、同社の船舶用油清浄機「三菱セルフジェクター」が使用され、SVOを10%および24%添加した混合燃料を補油し、エンジンの燃焼性等をはじめ、運転に問題がなかったことを確認した。
この取り組みは、国土交通省が行う2023年度「船舶におけるバイオ燃料の利用に関する調査事業」の一環として実施されたもの。
舶用バイオディーゼル燃料の中でも、今回使用されたSVOは、不純物を取り除いただけの植物油(廃食油)を原料とした燃料。脂肪酸メチルエステル(FAME)や水素化バイオディーゼル燃料(HVO)など他のバイオ燃料と比べると、SVOはエステル化処理や水素化処理などの化学処理を行わないため、一層のCO2(二酸化炭素)削減効果と低コストの達成が期待されている。