プロロジスは1月24日、茨城県古河市において、化粧品やアルコール類など危険品の保管に適したHAZMAT倉庫8棟からなる物流施設「プロロジスパーク古河6」の起工式を執り行ったと発表した。
2024年12月竣工予定だ。
様々な用途で利用できるマルチパーパス型ロジスティクスパークとして、プロロジスが開発を進めている「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」のエリア(総敷地面積約17万7000m2)内に開発する。普通品・危険品それぞれを物理的に遠く離れた倉庫で保管する場合、倉庫管理者は2か所に必要だが、エリア内のマルチテナント型物流施設と併用すると1か所で済むため人件費を削減することができる。また、輸配送面でも輸配送距離を短くすることが出来るので、合理的で効率的な運用を実現可能。
開発地は、関東地方のほぼ中央に位置する北利根工業団地内に立地し、国道・高速道路を利用し、東西南北の主要都市・港・空港まで約1時間で到達可能。圏央道「五霞IC」および「境古河IC」からは約10分で、関東全域のみならず、東北方面や関西方面へのアクセスもスムーズ。さらに、自動車30分圏内にはJR宇都宮線沿線の住宅地があるなど、雇用にも有利な地域といえる。
「プロロジスパーク古河6」は、約6400坪(約2万1100m2)の敷地に、HAZMAT倉庫8棟からなる延床面積約2700坪(約8900m2)の物流施設として開発。
<HAZMAT倉庫の面積 (出所)国土交通省「倉庫統計季報」※各年6月のストック>
危険品は、成分容量によってはヘアスプレーや化粧水、香水も含まれることがあり、対象商品は年々増加してきている。国土交通省発表の倉庫統計季報によると、HAZMAT倉庫の所管面積は2022年6月時点で70万4000m2と10年間で1.6倍に増加している。
危険品を取り扱う企業はサプライチェーンの最適化を進めており、法令順守の意識も高まっている。ただ、HAZMAT倉庫を独自で建てるには労力や時間がかかり、資産としての先の見通しも立ちにくいのが現状。そのため、安全で、受託期間や荷量に応じて賃借できる賃貸型のHAZMAT倉庫のニーズが強まっている。
HAZMAT倉庫の開発・運営に約15年のノウハウがあるプロロジスは、さまざまな方法で危険品保管のニーズに対応してきた実績がある。今回開発する「プロロジスパーク古河6」は泡消火設備を装備し、コンプライアンス順守の観点から安全な保管場所の需要が急増しているリチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの保管にも対応可能。さらに、奥行5メートルの庇も備えており、雨天時の荷降ろし作業もスムーズに進めることができる。
物流不動産プロバイダーが「プロロジスパーク古河6」のような、複数棟からなるマルチテナント型のHAZMAT倉庫を開発するのは極めて珍しい試み。
なお、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」は、さまざまな用途で利用できるマルチパーパス型ロジスティクスパークとして開発を進めている。「プロロジスパーク古河4」、「プロロジスパーク古河6」、現在開発中のBTS型物流施設「プロロジスパーク古河5」のほかに、2棟の物流施設の開発を計画しており、現在入居企業を募集している。
■「プロロジスパーク古河6」計画概要
名称:プロロジスパーク古河6
開発地:茨城県古河市
敷地面積:約2万1100m2 (約6400坪)
計画延床面積:約8900m2(約2700坪)
構造:地上1階建て、鉄骨造
着工:2024年1月
竣工予定:2024年12月