岸田総理は4月22日、政府のデジタル行財政改革会議で「物流問題の構造的解決に向け、自動物流道路について夏頃までに想定ルートの選定を含め、基本枠組みを取りまとめてください」と指示した。
自動物流道路とは、高速道路に専用ルートを設けて、自動運転のカートで荷物を運ぶといったもの。2024年問題で深刻化しているドライバー不足問題に対応したもので、国土交通省道路局はこれまで2月21日に第1回、3月28日に第2回「自動物流道路に関する検討会」を開催している。
検討会の中では、いくつかの海外での検討事例を紹介しているが、その一つがスイスの地下物流システム。主要都市を結ぶ物流専用の地下トンネルを建設し、自動輸送カートを走行させる物流システムの構築が計画されている。
地下20m~100mに直径6mの貨物専用トンネルを約500㎞構築。自動輸送カートによりトンネル内の3線のレーンを時速30kmで24時間体制で走行。そして、地下トンネルへはハブ(物流ターミナル)を介して垂直輸送され、ハブにおいて他の交通モードと接続。トンネルの3レーンのうち2レーンはカートの走行レーン、真ん中の1レーンはメンテナンスや荷物の仕分け等のための空間として活用しようというもの。
2031年までに最初の区間(チューリッヒ~ヘルキンゲン間:約70km) 完成・運用予定、2045年までに全線開通予定。総工費約5.7兆円としている。
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