国際協力機構（JICA）は5月20日、ブータン王国の首都ティンプーにて、ブータン王国政府との間で、「モンガル県における主要国道1号線橋梁架け替え計画」を対象として16億3400万円を限度とする無償資金協力の贈与契約（Grant Agreement: G/A）を締結したと発表した。
＜署名式の様子＞
ブータン東部モンガル県で主要国道一号線上にあるナムリン橋、ダーダリ橋は過去に落橋し、現在は仮設橋であることから速やかに架け替えが必要。しかしながら、この2つの橋は急峻な山岳部に位置しており、永久橋架設に当たってはその地形条件に鑑み、高度な技術と豊富な経験が必要とされている。
事業は、橋梁架け替えの難易度、災害リスク等の観点から、特に優先度が高いと判断される2橋梁の架け替えを通じてブータンの基幹幹線道路の利便性・持続性の向上を図り、物流、人の移動の円滑化、及び医療等の社会的サービスへのアクセスを向上させ、持続的な経済社会の安定と発展に寄与するもの。SDGsゴール9（産業と技術革新の基礎をつくろう）、ゴール8（働きがいも経済成長も）及びゴール3（すべての人に健康と福祉を）に貢献する。
なお、ブータンは国土の大部分が険しい山岳地帯であり、国土を東西に横断する主要国道1号線は代替幹線道路がなく、平時の物資輸送や救急医療の際の患者搬送を円滑に行うためには、橋梁を含む路線の整備・強靭化が重要。
■案件概要
国名：ブータン王国
案件名：モンガル県における主要国道一号線橋梁架け替え計画
供与限度額：16億3400万円
実施予定期間：58か月（詳細設計・入札期間含む）
実施機関：インフラ交通省陸上運輸局
対象地域：モンガル県
