JICA(国際協力機構)は3月11日、ジンバブエのハラレで、同国政府との間で、「第二次南北回廊北部区間道路改修計画」を対象として23億8900万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を3月8日に締結したと発表した。
南部アフリカの国際幹線道路である南北回廊のうち、ジンバブエの北部山間部を通過する区間は、設計・施工の難易度が高いため整備・改修が進んでおらず、交通事故が多発している。安全面だけではなく、大型トラックの走行速度が時速15kmに制限されるなど円滑な物流の大きな障害となっている。
2018年に開始した無償金協力事業「南北回廊北部区間道路改修計画」(第一次)では、この区間のうち国境から6.5kmの山岳区間の改修・拡幅を行い、道路設計や安全管理等の日本の高い技術が評価された。
この事業は、第一次に連続する未整備区間7.8kmにおいて、登坂車線の建設及び道路の拡幅を行うことを通じ、安全かつ円滑な物流に貢献するもの。SDGsゴール3(すべての人に健康と福祉を)、9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、13(気候変動に具体的な対策を)に貢献する。
なお、この案件の詳細設計のため、2022年10月に、9700万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結済。
■案件基礎情報
国名:ジンバブエ国
案件名:第二次南北回廊北部区間道路改修計画(The Project for the Road Improvement of the Northern Part of the North-South Corridor (Phase 2))
供与限度額:23億8900万円
実施予定期間:55か月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関:運輸・インフラ開発省 道路局
対象地域:南北回廊北部山間部(チルンド-マクティ間の一部)
具体的事業内容(予定):
1 施設整備
対象区間(7.8km)の道路改修(1カ所の登坂車線の建設及び6カ所の急カーブ地点の拡幅を含む)
2 コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理、研修(道路設計・施工監理・安全管理・維持管理)