井関農機は7月18日、2024年2月14日に公表した「プロジェクトZ」の抜本的構造改革と成長戦略についての施策を決定し発表した。
プロジェクトの概要は、成長への道筋で、「短期集中で痛みを伴う抜本的構造改革の断行により、2024年度決算において特別損失を計上」、「プロジェクトZ諸施策の実施により、2027年には営業利益率5%以上を目指す」としている。
物流関連では、棚卸資産圧縮がある。「製品組立工場集約により、季節商品の在庫最小化」、「機種・型式集約、組織再編、一元管理等による在庫圧縮」を挙げている。
具体的には、工場集約で調達・物流体制の構築、販売会社統合による在庫圧縮、在庫一元管理による在庫の効率運用、環境変化に強いサプライチェーンの構築、調達から物流の連携強化を挙げている。
生産最適化、生産拠点再編では、コンバイン、田植機をISEKI M&D(松山)に集約。海外生産拠点増強として、PT.ISEKIインドネシアへ海外製品を生産移管、拡大する海外事業への対応力を強化する。設備投資(国内再編、海外増強)で、総投資460億円(24年~30年)とし、主な投資として、建屋新設、生産設備(組立・塗装)としている。
これらにより2027年増益効果を2023年比で35億円程度と試算。
販売会社統合では、ISEKI Japanを2025年1月に発足し成長戦略への基盤構築を図るとともに、国内広域販売会社(6社)および三重ヰセキ販売を経営統合。新会社と井関農機営業本部機能を統合し、経営効率を向上するとしている。
商品部品流通改善では、物流体制見直しで在庫拠点最適化を図る事で、2027年の増益効果を2023年比で15億円程度と見積もっている。