ロジスティードは8月29日、日本包装技術協会主催「2024 日本パッケージングコンテスト」で、「1t 積載できて、リサイクルしやすい、ハイブリッドパレット!」がロジスティクス賞を、「支柱脱着式段積み輸送用デッキ」および「小型電子顕微鏡のスロープ付き梱包箱」が輸送包装部門賞を受賞したと発表した。
受賞したハイブリッドパレットは、ダンボールパレットの低コストとスチールパレットの強度を取り入れたパレット。ダンボールパレットの床面に2か所の溝があり、鉄パイプをはめ込んだ構造になっている。ダンボールパレットと鉄パイプを一体化させることで曲げ強さ(重みによる反りにくさ)の向上を図り、フラップ(ふたの部分)で床面を覆うことで鉄パイプの飛び出しを防ぐとともに、荷重を分散させ強度の安定化につなげた。ハイブリッドパレットは高温高湿度下でもフォークリフトの荷役状態で1t まで積載可能。ダンボー
ルと鉄パイプは接着剤で接合していないため簡単に分解してリサイクルできるほか、本体重量は9kg と非常に軽く、環境にも作業者にも優しい製品になっている。
支柱脱着式段積み輸送用デッキは、デッキ本体と支柱を取り外して高さ調整を行う構造で、下部フレームもないので汎用性が高い設計になっている。必要な機能を備えつつ、構造をシンプルにしたことでコストの抑制を図った。導入した営業所では、車両数が従来比 40%削減、CO2排出量も45%削減した。導入コストも支柱可変式タイプとの比較で 40%削減した。
小型電子顕微鏡は、通常、すかし木箱の荷姿で輸送を行っている。従来の荷卸しは木箱の開梱後、フォークリフトで顕微鏡をパレットから降ろす作業が必要となり、搬入先によっては荷役機器の手配が困難という問題を抱えていた。この課題を解決するため、木箱の天パネルと側パネルをそのままスロープの部品として活用し、荷役機器なしで荷卸しできる仕様にした。顕微鏡本体のキャスターでパレットから床まで約4mのスロープを移動させる必要があるため、両パネルには高さの異なる桁(木片)を釘打ちし、品質・安全性を考慮した傾斜角3度を実現させた。また、スロープの左右に高さ3mm のガードをつくり、落下防止にも気を配った設計になっている。