ブラザー工業は8月29日、フィリピンにあるグループ会社のブラザーインダストリーズ(BIPH)とDHLエクスプレスが持続可能な航空燃料(SAF)を使用してCO2排出を削減する契約を締結したと発表した。
<左から、BIPH購買生産管理部運輸管理課 副課長Heidi Trinidad, 購買生産管理部 部長 志水亘, DHLエクスプレス フィリピンカントリーマネージャー Nigel Lockett氏, コマーシャルバイスプレジデント Roderick Queppet氏>
DHLは世界的に進めている取り組みのGoGreen Plusで、従来のジェット燃料を使用済み食用油や、食品廃棄物などの原料から生産されるSAF(持続可能な航空燃料)に置き換え、航空輸送に使用する。
BIPHは、2012年に設立したブラザーグループの主力生産拠点の一つで、プリンター、複合機とラベルライターの本体および消耗品を生産し、世界中に出荷している。BIPHにおいても、ブラザーグループの生産拠点では最大級の面積となる太陽光パネルの設置や、製品への再生材の活用など、環境に関するあらゆる取り組みを積極的に進めている。今後は、部品の調達や、製品の出荷時などの航空輸送にかかるSAFも活用することで、さらなるCO2排出削減を目指していくとしている。
ブラザーグループでは、環境目標「ブラザーグループ環境ビジョン 2050」を掲げ、この中でCO2排出削減については、2050年までに、あらゆる事業活動のカーボンニュートラルとバリューチェーン全体のCO2排出最小化を実現することを目指している。また、2050年に向けた中期目標として、2030年度までに2015年度比で、スコープ1,2は65%削減、スコープ3は30%削減することを掲げ、取り組みを進めている。