日本郵船とオオノ開發は9月18日、国内で船舶や大型海洋建造物を解体し、鉄スクラップ等のリサイクルを行う船舶リサイクルの事業化を目指し共同検討することで合意した。
船舶の解体工事は、オオノ開發が愛知県知多市に所有する大型外航船にも対応した国内唯一のドライドックで実施する。
最新鋭の陸上解体・廃棄物処理を取り入れた独自手法で行い、環境や労働安全に配慮した船舶解体を実現。鉄鋼資源の循環と脱炭素化を促進する。
共同検討の背景には、鉄鋼業界が電炉シフトや鉄スクラップの利用拡大などに向け動いており、溶鋼からの除去が難しい不純物の含有量が少ないスクラップは良質な鉄資源として価値が高まっていることがある。
船舶には良質な鉄が大量に使用され、中大型船は9割以上が建築資材や再生素材、中古品として再資源化されている。安全で環境負荷が低く効率的な手法による解体が求められていることなども背景にある。