日本海事協会は10月3日、イースタン・カーライナーが運行、ECLシップマネージメントが管理する自動車運搬船「POSITIVE CHALLENGER」に対し、電気自動車を海上輸送するための追加火災安全対策が講じられた船舶であることを意味するノーテーション(船級符号の付記)を付与したと発表した。
鎮火の困難さや再発火のリスクが指摘される電気自動車火災について各船社が対策を進める中、日本海事協会はこの取組への支援として「電気自動車安全輸送ガイドライン」を発行している。このガイドラインでは、電気自動車火災の特徴・対応指針を明示し、5種類のノーテーションを各安全措置に応じて定めている。
今回の評価は、当該5種類のノーテーションのうち、早期に電気自動車の異常や火災、火災車両の特定に寄与する有効な対策を講じられた船舶に付与されるもの。「POSITIVE CHALLENGER」は、搭載された3つの異常検知機能により、船員へ警報をすぐ発信できる点が評価された。
日本海事協会は、電気自動車海上輸送に対する火災安全対策に向けた関係者の取組に対し、適切な基準策定や審査を通じた貢献に引き続き努めていく。