東京流通センター(TRC)は6月4日、2023年8月に竣工したマルチテナント型物流施設「物流ビルA棟」(東京都大田区平和島)が4月にリースアップしたと発表した。
「物流ビルA棟」は、敷地内の再開発第2弾として開設した地上7階建て(倉庫は1~6階)、延床面積約20万2000m2の施設。
免震構造の大型施設でありながら最小476m2からの小割区画も設け、計約50社が入居した。これにより、物流ビル全体(総延床面積約40万m2)では約100社入居の満床稼働となった。
倉庫の仕様は、床耐荷重1.5t/m2、天井高は1階5.7m、2~6階5.5m、ドックレベラーは各区画に設置スペースを確保。小割区画エリアの1~3階は屋外歩廊を設置し、歩行者と車両の動線を分離している。
入居企業の状況を見ると、物流系からテック系まで多業種にわたり、ラボ、オフィス、ショールーム、メンテナンス拠点など、倉庫+αの使い方がされている。
1~3階は小割区画、4~6階は中・大規模区画と幅広い面積帯を備え、面積に応じた電源容量、給排水・給排気に対応することで、フレキシブルな用途に応えた。
所在地は、東京の都心にあり羽田空港や首都高速ICにも近接しており、物流拠点として好立地。東京モノレールの流通センター駅前のため雇用優位性も高い。
TRCでは、東京~大阪間の幹線輸送における自動運転トラックの社会実装に向け南海電気鉄道と4月に業務提携を結んだほか、自動運転産業の発展を目指す「平和島自動運転協議会」を5月に発足させるなど、平和島を拠点に物流効率化・社会課題解決を推進しようと取り組んでいる。
また、地内で物流TECHショールーム「TRC LODGE」を運営しており、ロボティクスやAI領域など様々なテック企業と連携し、ソリューションの常設展示や提案もしている。
■「物流ビルA棟」概要
所在地:東京都大田区平和島6-1-1
交通:東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分、首都高速羽田線「平和島」出入口1km、首都高速湾岸線「大井南」出入口3km
公法規制:準工業地域・流通業務団地
延床面積:約20万2000m2(約6万1000坪)
貸付面積:約15万5000m2(約4万7000坪)
規模:地上7階建て(1~6階倉庫+屋上駐車場)
構造:RC-S造・免震構造
基本設計・CM:三菱地所設計
設計・施工:鹿島建設
竣工:2023年8月31日
TRCほか/自動運転協議会発足で式典、2030年問題に一石投じる