川崎汽船は12月3日、大連船舶海洋工程で建造中だった、Northern Lights社向け新造液化CO2船「NORTHERN PHOENIX(ノーザン フェニックス)」が竣工したと発表した。
世界初の本格的な二酸化炭素回収貯留(CCS)プロジェクトで輸送と貯留を担う「Northern Lights project」に従事する液化CO2船の3番船となる。
1番船、2番船と同様、川崎汽船のロンドンを拠点とする子会社“K” LINE Energy Shipping (UK)が船舶管理を引き受ける。また川崎汽船は、Northern Lights社が発注した4隻の船隊のうち、これら3隻の裸傭船契約、定期傭船契約を締結している。
今後「NORTHERN PHOENIX」は、ノルウェー国外の顧客から回収したCO2を、ノルウェー西部のオイガーデンにあるNorthern Lights社の受入基地まで液化CO2で輸送。国際輸送に従事し、Northern Lights projectの拡大と欧州におけるCCS事業の確立につなげる。
川崎汽船グループは、自社の低・脱炭素化だけでなく社会の低・脱炭素化支援に取り組んでおり、液化CO2輸送の案件を通じて得られる知見を将来の事業開発に生かしたいとしている。
■本船概要
カーゴタンク容量:7500m3
全長:130m
船幅:21m
輸送条件:最大圧力19bar(g)、最低温度-35℃
主燃料:LNG
低炭素技術:ローターセイル、空気潤滑システム
川崎汽船/ノルウェーで液化CO2船「NORTHEN PATHFINDER」 命名式
