東京理科大学発スタートアップのイノフィスは5月19日、総合物流サービスを提供するロジコネットにアシストーツを納入したと発表した。
採用されたのは、サポータータイプでは最強クラスの補助力で、腰の負担を35%軽減(同社調べ)するアシストスーツ「マッスルスーツSoftPower」。ロジコネットへ2025年4月に5台納品し、同社物流拠点において荷役作業など身体的負担軽減をサポートしている。
物流拠点である事業所では、重い荷物の荷下ろしや仕分けが日常的に行われている。ICTやロボットの導入が進んでいるものの、パレットの積み替えや段ボールの開封など手作業が「名もなき荷役作業」として残っており、これが作業者の身体的負担となっているという。
加えて、少子高齢化で若手が減ってベテラン作業者の負担が増大。腰痛により欠勤や離職の原因にもなり、より一層人手不足を深刻化させている状況だ。イノフィスによると、運送事業を含む運輸交通業において発生する業務上疾病のうち、約8割を腰痛が占めている。
ロジコネット第二事業本部 野田事業所 神澤昭年 所長は「イノフィスのマッスルスーツは、装着したままフォークリフトの操作ができ、ファン付き作業服との併用にも適している点から、現場に最適な製品だと判断し導入した。導入後は『腰が明らかに楽になった』という声も多く、作業効率の向上も実感している」とコメントしている。
同事業所には「防爆エリア」のように機械の導入が難しく、人の力で対応しなければならない現場もあり、現在マッスルスーツを活用することで、そうした課題の解決にも挑んでいる。
今後は追加導入や他事業所への展開も視野に入れながら、作業員の負担軽減と欠勤ゼロを目指して取り組んでいくとしている。