日本通運は10月29日、北海道釧路市に隣接する社有林にエゾフクロウが生息できる巣箱を10月21日に設置したと発表した。
この社有林は1944年7月、当時輸送動力として保有していた牛馬の放牧、飼料用牧草採取のため取得していたが、その後、輸送手段の近代化が急速に進み、社有林はその他の用途に活用されることなく保全されていたもの。
同地にはさまざまな生き物が生息するのに適した環境が育まれてきた。
シマフクロウ研究の第一人者である山本純郎氏と環境省釧路自然環境事務所のアドバイスを得て、社有林に生息している可能性のあるエゾフクロウの巣箱を、同地に2つ設置した。
将来的には、絶滅危惧種シマフクロウの棲める森林にし、生物多様性の保全への貢献および社有林の有効活用につなげたいと考えている。
山形県飯豊町、静岡県伊豆の国市、鳥取県日南町に設けている「日通の森」に続き、生物多様性保全活動の拠点として、この社有林を活用していく。